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2020年7月15日 (水)

三体Ⅱ 黒暗森林

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https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60725990U0A620C2BC8000/

 中国のSF作家、劉慈欣の「三体Ⅱ 黒暗森林 上下」(写真一枚目)を藤沢ジュンク堂で買った。「三体」は2006年に書かれたが日本語版発行が何故か2019年6月と遅れ、2008年に書かれた「三体Ⅱ」の日本語版もやっと先月発刊されたもの。また、「三体Ⅲ 死神永生」日本版は来年発刊らしいが、「三体」シリーズ全体では、全世界で既に2900万部売れている滅多にないスーパーベストセラー作品らしい。

 なお、2020.2.15の本ブログで「三体」を紹介している。 http://joudeki.cocolog-nifty.com/blog/2020/02/post-51ff0b.html

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https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%89%E6%85%88%E6%AC%A3

 著者の劉慈欣(1963- 写真二枚目)は、中国山西省出身の発電所のコンピュータ管理者である。他の主な作品は「球状閃電」「さまよえる地球」「神様の介護係」など。2015年、アジア人初のヒューゴー賞受賞。

 4光年遠方の「三体」に高度な文明があるが、より安住の地を求めて、地球を400年後に宇宙艦隊で侵略する計画が判明した。その間、地球は対策を進めるが、敵は「智子」というコンピュータを埋め込んだ陽子を地球に発射し、高エネルギー素粒子物理学などの実験を妨害し、あらゆる人間の活動も監視する。「智子」の唯一の死角は人間の思考であり、世界で4人の特別な権限を与えられた「面壁者」が選ばれ、終末決戦の戦略を誰にも漏らさずに思考することになる。

 主人公の名もない天文学者である羅輯は、突然、「面壁者」に選ばれ、本人もその理由が分からず当惑する。実は、第一部の主人公で「三体」発見者の葉文潔が、若いころの羅輯に「社会宇宙学」を勉強するように、重要な公理と概念を教えて勧めていたのだ。

 これが「黒暗理論」である。宇宙は広大でもし複数の文明が存在しても、お互いを理解しあう事は不可能。また、どんな文明でも突然技術が大進化することがある。従って、もし他の文明を見つけたら、すぐ相手を滅ぼすのが最も賢明である。全ての文明は、宇宙の暗い森に潜む狩人のようなもので、自分の位置を相手に絶対に知らせてはならないのだ。高名な物理学者「フェルミのパラドックス」というのがある。「宇宙には沢山の文明がある筈なのに何故見つからないのか?」ーーこれは各文明が自分の存在を消しているからである。

 200年後に人工冬眠から起こされた羅輯は「三体」と対決し、「三体」の位置情報を全宇宙にバラマクと脅して、地球侵略を思い止ませることに成功する。

 200年後の世界の描写も結構面白い。地下空間に人々は住むが空はあくまでも青く見え、地表を支える多数の木の根のような建物に住む。エネルギーは無料で電波で送られ、地下の空飛ぶ自転車が交通手段。壁や衣服などあらゆるものがディスプレイになり色や模様も自由に変わる。部屋の照明や温度なども、瞬時にその人に最適になるように自動調整される。著者がコンピュータ技術者なのに、コンピュータの進化は止まってしまって、現在と余り変わらない。食物は全て工場生産なので、地上の農産物は凄い貴重品など。

 

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