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2020年6月20日 (土)

映画「老人と海」

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https://movies.yahoo.co.jp/movie/25543/photo/

 NHKBSプレミアムでまた古い映画を見た。「老人と海」(米、1958年)である。ヘミングウェイ(1899-1961)原作の「THE OLD MAN AND THE SEA」を丁寧にそのまま映画化したもの。原作は短編だが1952年に出版されると、世界的なベストセラーとなり、1954年のノーベル文学賞受賞に繋がったらしい。ウサギさんは、原文で既に読んだと思っていたが、映画を見たら読んでいなかったようだ。

 キューバの老漁師サンチャゴ(写真一枚目、スペンサー・トレイシー)は85日間も不漁で、助手の少年も家族の命で舟にもう乗らなくなった。貯えも尽きて、三度の食事もままならず、少年のお情けに預かる情けない日々を送っていた。

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https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/1/1f/Maind_u0.gif

 ある朝、一人で舟を沖合に出すと、舟より大きいとんでもなく巨大なカジキが繋って、3日間も舟ごと引きずり回される。ウイキペデイアによれば、大きなカジキ(写真二枚目)は体長4m、体重700Kgにも達し、時速100Km以上と水中で最も速く泳ぐ動物とか。

 サンチャゴは、やっと弱ってきたカジキを仕留めて船側に括り付けたが、今度は血の匂いを嗅いだサメの大群に襲われる羽目に。銛などあらゆる武器でサメを撃退したが、港に戻ってみると、カジキはもはや骨だけになっていた。サンチャゴの漁は失敗したが、疲れ果てた老人は今度こそと銛の入手など次の漁の準備を少年に頼むのだ。

 カジキと格闘中の舟中でまどろむサンチャゴは、過去の黒人との腕相撲試合などの夢をたびたび見たが、ラストシーンはアフリカ草原でのライオンの夢である。これをどう読み解くか難しいが、ヘミングウェイの読者への宿題か。

 CGなどがまだない時代に、暴れるカジキとの格闘を撮影するのは、さぞ難しかったであろう。また、主演のスペンサー・トレーシー(1900-67)は、この映画でアカデミー主演男優賞にノミネートされたが受賞は逃した。ただ、「我は海の子」(1937)、「少年の町」(1938)で主演男優賞を連続受賞しているし、9回も主演男優賞にノミネートされているのは、ローレンス・オリヴィエと並んで二人だけだそうだ。

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https://blog.goo.ne.jp/livin_on_a_prayer/e/4dbcf5cb67cf660b39be0ff68c1dec7f

 ついでに、ヘミングウェイの名作の映画化を調べると、写真3枚目は「誰が為に鐘は鳴る」(FOR WHOM THE BELL TOLLS, 米、1943)。スペイン内戦に参加したアメリカ人ロバート・ジョーダン(写真右、ゲイリー・クーパー)は、ジプシーのゲリラに協力を求めるが、ここで美しい少女マリア(写真左、イングリット・バーグマン)と出会い恋に落ちる。

 敵の作戦変更で、今や無意味となってしまった橋の爆破作戦を、連絡不徹底でやむなく実行したロバートは、仲間を逃して自分は死ぬ。この作は1930年代にスペイン内戦に参加したヘミングウェイの経験から。題名は、英国の詩人ジョン・ダンの「個人は人類の一部であり、他の人の弔鐘はあなたの為にも鳴っている」から。つまり、全体のための個人の犠牲を美徳とする精神を説く。

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https://plaza.rakuten.co.jp/mag7cup/diary/201210310000/

 写真4枚目は「武器よさらば」(A FAREWELL TO  ARMS、米、1957)。アメリカ人の青年フレデリック・ヘンリー(写真右、ロック・ハドソン)は、第一次世界大戦でイタリア軍志願兵として参加した。だが、自分の理想と反する戦争の現実に失望し武器を捨てる決意をする。

 そして、知り合った看護婦キャサリン・バークレイ(写真左、ジェニファー・ジョーンズ)と恋に落ち、妊娠したキャサリンとスイスへ逃亡するが、キャサリンは難産の末産んだ子とともに亡くなり、失意のフレデリックは雨の中を立ち去るラストシーン。ヘミングウェーの1918年のイタリア戦線従軍記者の経験がベースの恋愛反戦小説。

 

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