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2019年7月20日 (土)

キオクシア

Photo_20190720103801

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1193544.html

 数年前は東芝メモリ(写真一枚目)売却の報道で新聞は連日賑わったが、最近はとんと聞かなくなったと思ったら、今回社名を変更するというニュースである。今年末の上場に合わせて、「記憶」とギリシャ語で価値を意味する「アクシア」を組み合わせて、「キオクシア」という妙な社名に変えるらしい。売却後も東芝は40数%の株式を保有していたが、「東芝」の名を使うことでブランド使用料を払っていたのを今後は解消すると。ダイナブックなど、東芝の社名が消えるのは寂しい気もする。

 ところで、上場を前に東芝メモリは思わぬ試練にあった様子。先月、中電のミスで13分間の停電が起き、生産回復に1か月程度かかったと言う。半導体のプロセスは微妙な連続的工程で、途中で一回止まると再開が大変らしい。クリーンルームだけでも浮遊超微小ゴミが収まるまで1週間はかかるそうだ。停電対策には自前の発電所を持てば良いが、大電力なので簡単にはペイしない。瞬停程度はUPSでカバー可能かも知れないが、2010年の瞬停は0.07秒だったが、四日市工場は停止して大損害が出た。サムスンなどは、対策なしとして保険で停電はカバーするが、今度は半導体材料入手難に会うがその保険はありや?

Bgha

https://04510.jp/times/articles/-/3248?page=1

 東芝メモリの上場前のもう一つの試練に、メモリの市場が良くないことがあり、現に今年の1-3月は赤字である。アマゾンやグーグルなどのデータセンターのメモリ需要が弱くメモリ売価が下がっているらしい、ただ、今回の停電で東芝メモリの在庫は1か月はあったのでむしろ幸いしたとか。また、韓国が日本の輸出規制でもし生産が減れば価格は上昇するかも知れない。このように価格が安定しないのは、半導体の宿命とも言える。新鋭設備に大規模な投資をし、写真2枚目の大口径のシリコンウェファーにどんどん回路を印刷する仕組みだが、上記の設備稼働を止められないことなどから作り過ぎに陥りやすい。従って、ある意味ではばくち的なビジネスでもある。

 東芝がメモリを売却した際、マスコミはこれからのIOTやAI時代でキーとなるメモリ事業を手放すとはと手厳しい評価をしたが、多分、東芝はこの孝行息子でかつどら息子のメモリ事業を、かなり前から手放すタイミングを計っていたに違いない。たまたま市況が良くて2兆円で売れたが、現在では半値8掛けでも売れないかもしれない。

 ところで、あまり本筋とは関係ない蛇足だが、今回の停電事故で東芝メモリは「6エクサバイトのNAND供給が減る」と発表した。これは世界の年間供給量の2%相当とか。このエクサという表現は世の中でもう市民権を得ているのであろうか? 念のため、エクサは10の18乗で100京である。我らのPC用のUSBメモリ容量は多分数ギガバイトだが、ギガは10の9乗で10億であり、エクサはギガのギガ倍である。ついでに、10の6乗はメガで百万、10の12乗はテラで兆、10の15乗はペタで1000兆、10の21乗はゼタで10垓(がい)、10の24乗はヨタで秭(し)である。 

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