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2019年6月11日 (火)

クリムト展

Imagesghy

https://www.maru-shikaku.net/entry/190508/klimt2019

 上野の東京都美術館で「クリムト展ーーウィーンと日本1900」を見た。たまたま、国立新美術館でも「ウィーン・モダン、クリムトとシーレ世紀末への道」を開催中で、NHK日曜美術館はこの両方を特集した。国立新美術館の方が幅広くカバーしているが、都美術館の方はクリムトに特化しているようなので上野の方にした。大雨の月曜日午後であったがまあまあの入り。第2と第4の月曜日は珍しく開館している。

 グスタフ・クリムト(1862-1918)の没後100年記念とか。過去最多の25点が来日したが、今回の目玉の第一が写真一枚目の「ユディトⅠ」(1901)であろう。旧約聖書に登場する寡婦で、従来、勇気と高潔の象徴として描かれたが、クリムトは女性の恍惚の状態を描いて物議をかもしたと。

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https://www.artpedia.jp/nuda-veritas/

 クリムトは伝統的なウィーンの画壇に反抗して、1898年分離派を結成する。写真二枚目の「ヌーダ・ヴェリタス(裸の真実)」(1899)は、分離派の宣伝作品で、手に持つ真実の手鏡は啓蒙を表し、足元の蛇は女性の性の解放を示す。分離派以降は、金箔の多用が目立つそうだ。縦長の画面は、日本の浮世絵の影響とか。クリムトは日本の美術品や工芸品を多数収集していたらしい。

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https://www.cinra.net/report/201904-klimt

 新しい芸術を模索した分離派運動は、絵画に限らず、建築や工芸などに及び、音楽の先達ベートーヴェンをも敬して、写真3枚目の壁画「ベートーヴェン・フリーズ、歓喜の歌」(1901-2)が作成された。現物は分離派会館地下にあるが、原寸大の複製が1984年に作られ今回展示された。全長34mとともかくそのスケールに圧倒される。なお、分離派結成以前の若いころのクリムトは、弟のエルンストたちと商会を作り、ウィーン新市街の建設に合わせて、多くの伝統的な壁画を描き、賞をたびたび受賞している。

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https://www.asahi.com/articles/ASLD55DVZLD5UKJH00C.html

 写真4枚目は「女の三世代](1905)で国内初展示である。クリムトが描いた絵画の中で最もサイズが大きいそうだ。生と死の円環を表すが、私見だがちょっと弟子のシーレの作と相通ずる点がある気もする。その他、意外にオーストリアの地方の風景画も多い。2001年におサルさんとオーストリアを旅した時を思い出す。なお、クリムトは、ウィーンの風景と、自身を含めた男性像は描かなかったそうだ。多くの女性モデルたちに囲まれ、生涯、結婚はしなかったが14人も子供がいる。ただ、誰からも恨まれなかったと言うから凄い。

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