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2019年6月

2019年6月29日 (土)

G20「大阪写真の陣」

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 大阪G20サミットの一日目が終わったが、朝日朝刊はハンセン病患者賠償命令のニュースが中心で、日本初のG20というのにサミット関係報道の影が薄い。日経ネットニュースによれば、「軸なきG20、会議は踊る、世界の液状化を映す、印ロが米中対立の隙を突く」と、極めて的確で分かりやすい総括をしている。ともかく、かってG7などの中心であった欧州と日本勢は急速に地盤沈下し、今やアメリカ・中国・インド・ロシア勢が、世界を引き回す構図らしい。

 テレビを見ていると、安倍首相が各国首脳と写真に収まる場面が延々と続き、さだめし「大阪写真の陣」である。もっとも、会議での成果は所詮望めず、賀詞交歓会のようなものだから写真が何よりも重要になるのだろう。一枚目の集合写真では、恒例により主催国の安倍首相が中心に立ち、左側に次回のサウジアラビア、右側が前回の主催国アルゼンチンが立つ。並ぶ順番は大まかに大統領が中心に近く、首相は就任の順とかだが、一番先輩格のドイツ・メルケル首相が右端に居るのは何故? なお、メルケルさんは、前回のブエノスアイレスG20では、飛行機トラブルで遅れ集合写真にすら写っていない。

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 2枚目は晩餐会直前の集合写真で、カットしたがバックに大阪城が大きく写っていた。雨が降るといけないので、この場所に急遽屋根を作ったとか。韓国の文大統領は、朝鮮征伐の秀吉を思い起こさせるとして、大阪城での夕食会開催に反対したらしいが、前列右の方に憮然とした表情で写っている。この写真の立ち位置は事前指定がなかった様子だが、自然に現在の国際関係を表すという。日本の隣がアメリカで、中国とロシアは隣同士である。

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http://mogyutto.tokyo/archives/2203

 3枚目は大阪城迎賓館での夕食会の様子。適当な写真がなく極めて見にくいが、ここも席は決まっていなかったらしい。安倍の左隣にトランプが座り、その左がインド、トランプの正面に習近平、安倍の右隣りがプーチン、その右がメルケルである。なお、韓国の文は見当たらない。

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https://www.mbs.jp/news/kansainews/20190628/GE000000000000028407.shtml

 4枚目の写真はファーストレディの京都観光風景。安倍昭恵夫人のプロデュースで、錦鯉のえさやり、東福寺での人力車と庭園と昼食など。各レディは具体的に誰かは分からないが、右端の唯一の男性は、メイ首相の旦那のフィリップさんとか。

 

2019年6月27日 (木)

宇宙人の星を見つけ出せ

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https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00470935

 日曜夜のNHKスぺシャルで、「宇宙人の星を見つけ出せ」というやや「トンデモ番組」に近いのを見た。元来、公共放送は、民放の「UFOを見た」ライクの低俗番組と張り合う必要はない筈だが、視聴率競争でNスペもそうは言っていられない? それにしても、このブログは最近宇宙づいている。ブラックホール、火星と3連荘である。

 驚いたことに、世界の科学者の大多数は、宇宙人はいると信じるようになったとしている。その例として、2017年に太陽系外から初めて飛来した天体オウムアムア(写真一枚目)が、自然ではありえない加速をして、太陽系から飛び去った。全長400mの葉巻型だが、これは宇宙人が創った宇宙船だと、ハーバート大の天文学主任教授が昨秋論文発表したとNHKは紹介した。

 ただ、ネットで確認すると、この物体は電波を出していないし、加速したのは太陽系以外からの飛翔物は初なので、人類が知らない何かの自然現象があるのではとか、宇宙船説を疑問視する意見も多いようだ。しかも、速いと言ってもオウムアムアの速度は、たったの毎秒30kmで、太陽に一番近いお隣の恒星でも光で数年はかかるという遠方だから、多分、帰るのに5万年くらいはかかるそうだ。 

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https://www.swissinfo.ch/jpn/

 後半の地球外生物のCGなどはご愛敬だが、生命存在の星の探索のあたりはまともである。生命のハビタブルゾーンは、高温の恒星上ではありえず、周回する惑星を探すことになるが、ご承知のように惑星は光を反射するだけなので、惑星が明るい恒星の前を横切るときの恒星の光度の変化で発見する。ところが、発見できた惑星は、ほとんどが恒星に近すぎて高温で水がないことが分かったらしい。

 そこで、去年打ち上げられた最新の宇宙望遠鏡TESS衛星の出番となる。TESSは太陽などの恒星より暗い赤色矮星の惑星を観測できる性能がある。赤色矮星(写真2枚目)は、太陽の1/10位の重さで、半分くらいの表面温度であり、地味だが何よりも宇宙の星の70%と多数ある。それに太陽などは100億年くらいで燃え尽きるが、赤色矮星の寿命は長いので、宇宙誕生以来の138億年間に消えたものはないそうだ。つまり、長くかかる生命の進化に最適の環境である。

 既に、TESSなどで数百個の赤色矮星の惑星が見つかり、そのほとんどが水があるハビタブルなことが分かったそうだ。何せ我らの天の川銀河だけで恒星は数千億個もあり、全宇宙に銀河系の数は最近では数兆個もあると言われるから、ほぼ無限大の数の生命ハビタブルな星が宇宙に存在する計算となる。

 ところが宇宙はそう甘くはない。ハビタブルということは、温度の低い赤色矮星の近くの惑星が候補となるが、近いと矮星からのフレアや放射能を浴びる危険がある。大規模なフレア発生は、矮星誕生直後との説もあり大丈夫としても、近いと潮汐ロックという厄介な問題が起こる。つまり、月と地球の関係で月は自転できず、常に同じ面を地球に向けて公転するように、赤色矮星近くの惑星も自転できず、常に昼の半球と夜の半球に2分され、その温度差は数百度に及ぶという。この場合は昼夜両域の境あたりに生物は辛うじて生きることになる。

2019年6月24日 (月)

運命を分けた姉妹惑星 火星

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https://newsphere.jp/technology/20180731-1/

 NHKBSプレミアム「ザ・プラネッツ 運命を分けた姉妹惑星 火星」を見た。英BBCとの共同制作でCGをセンセーショナルに使った科学ドキュメンタリー。火星は写真一枚目のように赤い岩石の地球型惑星だが、地球には金星に次いで近く、一日が24.7時間で季節があり、過去誕生時には表面に海があったなど、地球に似ており「姉妹惑星」と呼ばれる。ただ、大気が希薄で熱を保持できず平均気温はマイナス43度。特に、太陽系が生まれた直後は、地球そっくりであった火星がなぜ変容してしまったのかを番組で解説。

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https://ja.wikipedia.org/wiki/太陽系

 写真2枚目は太陽系の惑星群を表し、左端が太陽で右へ水星・金星・地球・火星と岩石惑星4個が並び、次に木星・土星の巨大ガス惑星、天王星・海王星の巨大氷惑星が続く。火星と木星の間に帯状になっているのが、最近話題の小惑星群である。太陽からの熱は強いので、小惑星群より太陽側は水は蒸発して存在できないので、水星と金星には水はないが、地球と火星は例外的に存在する。それは、巨大な木星の誕生と関係する。木星は生まれたときは、太陽にもっと近いところにあり、それが徐々に今の場所に移動したが、その際、様々な混乱を起こした。例えば、多数の氷からなる小惑星群を、地球と火星に衝突させたらしい。また、火星の成長を邪魔して現在の地球直径サイズの1/2に抑え、各小惑星群が新しい惑星に成長するのも抑えたという。

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https://ja.wikipedia.org/wiki/オーロラ

 木星騒ぎのお陰で火星は当初地球より水が豊富で、それこそ生命誕生は地球より先になる可能性があったが、その後、表面の海は蒸発し気候は猛烈に寒冷化してしまった。理由は火星の大気が長い間に太陽風に吹き飛ばされたせい。太陽風は写真3枚目のオーロラで見られるが、太陽風のプラズマ流が地球の地磁気で曲げられて、大気の酸素や窒素原子を励起することで起こる。もし、惑星の地磁気が弱いと太陽風が大気を飛ばしてしまうが、岩石惑星の地磁気は、惑星内部の金属マグマの対流によるダイナモ発電効果で起こる。ところが、火星は木星のためにサイズが地球より小さくされ、マグマの冷え方が早かったので、地磁気が弱かったのが致命傷になったと。姉妹の運命を分けたのは、ちょっとした神の悪戯か。

 

2019年6月22日 (土)

海運王の夢 バレル・コレクション

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https://www.artpedia.jp/edgar-degas/

 学士会の帰りに渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで「印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクション」を見た。NHKの日曜アートシーンで知り、会期が終わりそうになったので慌てて行ったもの。毎日新聞社単独の主催のためか、たいへん珍しい展示会だが余り混雑していなかった。何しろ80点の印象派名画のほとんどは初来日である。写真一枚目は今回の超目玉で、ドガの「リハーサル](1874)。

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https://spice.eplus.jp/articles/215485

 写真2枚目は、ゴッホの「アレクサンダー・リードの肖像」(1887)で、リードは今回のコレクションのほとんどをバレルの依頼で収集したパリの画商である。グラスゴー出身だが、ゴッホ兄弟とパリで下宿を共にしていたので、あらゆる画家の下に自由に出入りできた稀有の画商とか。ドガ以外に、ラ・トゥール、クールベ、セザンヌ、ブーダン、コロー、シスレーなど、多数の作品を購入した目利き。

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https://spice.eplus.jp/articles/215485

 写真3枚目は海運王のウイリアム・バレル(1861-1958)で、15歳でグラスゴーにて家業の船の艤装業を手伝い、24歳で父の跡を継いだが、その後、船舶の売買で大成功し「海運王」と呼ばれた。スコットランドはもともとイングランドとそりが合わずフランスびいきで、フランス美術の海外では最大のマーケットだったらしい。繁栄した大都市グラスゴーには、バレル以外にも何人かのフランス印象派の大収集家がいた様子。

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https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/19_burrell/

 1944年、バレルは蒐集した5000点に及ぶ美術品をグラスゴー市に寄贈した。ただ、条件が2つあり、コレクションは大気汚染のないグラスゴー郊外で展示すること、海外へ貸し出さないことであった。グラスゴー市は、1983年郊外のボロック公園内にバレル・コレクション(写真4枚目)として移設し多くの観光客を集めた。同館は2015-20年まで改装のため閉館中で、その間海外に美術品の貸し出しが可能となったもの。

ブラックホール撮影成功

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https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/10584_blackhole

 学士会の午餐会で、本間希樹国立天文台水沢観測所長の「ブラックホール撮影成功~謎はどこまで解明されるか」という講演を聴いた。年寄り向けのユーモア溢れる分りやすい一般入門解説だが、詳細データの印刷物の土産などを期待した天文ファンにはやや物足りなかったか。ともかく、巨大ブラックホールを映像化した(写真一枚目)のは世界初の快挙。周りが明るいのは、高速回転するガスのせい。

 ブラックホール(以下BH)は、太陽の30倍以上の質量のある星のいわば死骸である。高密度に縮小し(地球なら直径2cm)強い重力のため光さえ脱出できない。BHは各銀河内に無数に存在するが、原因は不明だが各銀河の中心にはBHの親分の巨大BHが1個存在する。BH周囲のガスの運動や、BHの合体とみられる重力波の観測などから、BHの存在自体は従来から分かっていたが可視化されていなかった。

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https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/10584_blackhole

 今回世界13か国、200人以上が協力した国際プロジェクトEHT(米国主導)で、BHシャドウの撮影を行った。日本人は国内14名、海外8名が参加。6か所8台の電波望遠鏡(写真2枚目)を動員して同時観測を行い、月の表面のゴルフボールが見える、人間の視力なら300万という解像度を達成したと言う。

 2年前に5500万光年先のM87銀河中心部の巨大BHを観測し、その後2年かけてデータ解析をし画像化してきた。画像化に時間がかかったのは、8台の望遠鏡の時間差を調整し、空気によるゆらぎの修正などをするが、方程式の本数が解の数より少ない、いわば解けないものを解く(スパースモデリング)から。水沢は観測には参加しなかったが、スパコン計算で大いに貢献した。画像は、アメリカ方式、日本方式、従来方式と3枚似て非なるものが得られたが、調整に手間取り発表できないので、3枚の平均値で今回写真公表した。まさに、国際協力での政治決着である。

 M87の巨大BHでは、光が脱出できない面(事象の地表面)までの半径(シュワルツシルト半径)は400億km(太陽~冥王星距離の9倍)もあり、BHの質量はなんと太陽の65億倍もあることが分かったそうだ。なお、シュワルツシルト半径r、BHの質量Mの間には、r=2GM/C^2の関係がある。Cは光速、Gは万有引力定数で、仮に質量mの物体が光速で飛ぶと運動エネルギーはmc^2/2であり、これを引力GmM/rと等しいと置けば容易にrが得られる。なお、ガスの温度は60億度以上で太陽でさえ6000万度だから信じられないほどの超高温。ホールは円形でアインシュタインの説が正しいことが実証された。今後は、BHから噴出するジェット流や、降着円盤関係の謎解明などが宿題。

 

 

2019年6月19日 (水)

「平成経済 衰退の本質」

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https://www.townnews.co.jp/0304/2011/06/16/108008.html

 久しぶりに歯に衣着せぬ痛快な本を一気に読んだ。金子勝立教大教授(写真)の「平成経済 衰退の本質」である。朝日の読書欄で紹介され面白そうと思って買ったもの。著者は元東大駒場自治会委員長のマルクス経済学者で、テレビの解説などでお馴染みであろう。ただ、マルクス経済学は、かっての主流経済学とは異なる全体的な体制概念を提供するという魅力はもはやないとしている。

 本書を読む前、ウサギさんは米中などと比較しての日本経済衰退の根本的な原因は、一つ目は戦後の長い努力の結果ある程度の経済的な成功を達成して、日本国民全員が一息ついたつまり暫し休んだのと、二つ目は他国より急速に高齢化・少子化が進んだが、それに対処すべき外国からの移民活力の応用に躊躇したことにありと思っていた。ところが本書で言う「衰退の本質」はもう少し具体的な行動や政策レベルにあり、なによりも驚くのは、具体的な組織名・人名などをあげての責任追及で、一般教養書の岩波新書らしからぬ?迫力がある。

 出だしが「日本はもはや先進国とは言えない」。政府は平然と公文書や政府統計を改竄し、大企業も会計粉飾や品質データを改竄する。監督官庁や経営者は、バブル崩壊後の不良債権の抜本的な処理や、福島原発事故の後処置を怠ったが誰も責任はとらず、ずるずるゾンビ企業群を救済してきた。当初2年の筈のアベノミクス異次元金融緩和は、デフレ脱却に失敗して6年以上も続き、日銀による国債・株式の大量購入は「出口のないネズミ講」と化してしまった。

 安倍政権は、外交も内政も政策目標をほとんど達成しておらず、しかも首相はまともにこれに答えられずに、次々にスローガンを変えるだけで、「やっている感」の演出に終始する。これは国民の中に無力感とニヒリズムを浸透させるという「黙従型のポピュリズム」を作り出しているという。原発の海外セールスでは、安倍が推進した8か国すべてで輸出に失敗し、東芝をウェスティングハウス破綻で経営危機にまで追い込んだのだ。また、オリンピックや万博などのイベント誘致は、古い企業を延命させるだけで、産業の新陳代謝にむしろ有害である。

 本書を読むと読者は暗澹とした気持ちになり、日本はもう沈没を待つ以外にはないと思うが、最後の章に対策らしき提案がある。抽象的な施策案が多いなかで、やけに具体的なものもある。例えば、内閣人事局の人事権は、現在官僚600人に及ぶが、次官までにせよ。電力会社を発電と配送電会社に分割して、全原発を廃炉にし再生可能エネルギーに特化せよ。国立大学研究費の年1%削減を即時中止せよなど。

 

 

2019年6月15日 (土)

幻の報告書

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https://www.youtube.com/watch?v=ZWWPYkCD_OE

 麻生金融相(写真)は、金融審議会の報告書を受け取らないとする前代未聞の表明をした。標準的な老夫婦は月26万円の支出が必要だが、年金収入では毎月5万円の赤字で、30年間で2000万円不足すると指摘した報告書だが、これは政府が従来説明してきた年金のスタンスとは大きく異なり、国民の誤解を招くと麻生大臣は述べた。だが、実態は野党から「年金政策が間違っていたのか」と一斉攻撃を受け、参院選挙の影響をも考えて報告書そのものを急遽没にしたもの。

 それにしても、麻生副総理は78歳という高齢もあってか、失言など失態続きだが、安倍首相は何故かかばってきた。今回も自分は年金は貰っているのか秘書まかせで知らないとして、全く庶民感覚がないことが分かったが、小泉内閣の時も年金未払い三大臣の一人で、「年金三兄弟」として有名になっている。余談だが、Asouと言えば、N校のアメリカ人先生から、米国の女性アナウンサーが発音で困っていると聞いたことがある。ニュースを読むとき、どうしても日本の首相「Asshole (尻の穴)は」となってしまうそうだ。

 ところで、この金融審議会の「幻の報告書」とはどんな内容であろうか。インターネットで調べると、なんとアクセス可能である。「高齢社会における資産形成・管理」という金融審議会の市場ワーキンググループの報告書で、図表などに富む分かりやすい全51ページの力作。長寿化や認知症などが進み、独り住まいや非持ち家が増え、非正規の増加などで現役時代の収入や退職金も減っている。ライフスタイルも、従来の大学を出て一つの企業に勤めて結婚し、持ち家を買って退職金をもらい、孫と三世代で暮らすというパターンはすっかり変わり実に多様化している。これらの時代の変化に対応した金融商品やサービスの提供が必要というのが本報告書の趣旨で、もし年金問題に触れなければ優等生的答申書だったろう。

 

2019年6月14日 (金)

「民主の女神」

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https://www.jnpc.or.jp/archive/conferences/35423/report

 香港で 大規模なデモが続いているが、「香港の民主の女神」と呼ばれる学生のアグネス・チョウさん(写真)が、12日明治大で日本の支援を求めて講演した。たまたま、英語の通信教育の教材で、チョウさんの流暢な英語のインタビューを聴いたばかり。1996年の香港生まれで、もう2012年の国民教育課程改定反対の中学生占拠や、2014年の普通選挙法に関する市街地占拠の「雨傘運動」で名を挙げた人らしい。今回の日本での講演は日本語であり、日本のアニメ・オタクで日本語を覚えたとか。

 現在の香港デモは逃亡犯条例改正に関するもので、外国人が刑事事件を起こして香港に逃げ込んだ際、外国の要請で犯人を引き渡すとするもの。香港はアメリカなど多くの国には既に引き渡せるが、中国には不可能だったのが今回改正する趣旨。一見、リーズナブルだが、香港は1997年の中国返還後に、700万人のうち80万人以上の中国移民が流入し、この人たちの中には反政府運動などで中国から逃げて来た人々がかなりいるらしい。従って、刑事事件をもし中国政府がでっち上げれば、簡単に中国本土へ送還し処罰できるようになるのだ。

 ご承知のように1839-42年のアヘン戦争の結果、香港は英国に割譲された。だが、その後ながい間、英国は香港の水不足問題に悩み、ついに1997年手放すに至る。ただ、50年間、資本主義と社会主義の共存を認める一国二制度が条件である。ウサギさん一家は、1996年の返還前に香港に旅行したが、この一国二制度の実態は知らないことに、今更気が付いたのでちょっと調べた。

 大雑把に言えば、外交と国防を除き、かなり高度な自治を香港に認めると言うもの。ただし、自治とはいえ、首長や閣僚などは中国政府が任命し、議員の半数のみが国民の選挙で選ばれるが、残りの半分は官選であるので、民主主義政治とは程遠い。ただ、司法は中国本土とは別の英米法がベースで、言論・集会・報道・デモ・信仰の自由は一応認められているそうだ。もちろん、経済面では従来通りで、中国の傘下に入ることで、相当な数の裕福な人々が、カナダやオーストラリアへ既に逃げ出しているが、アジアでは一人当たりのGDPはトップクラスで、教育水準も高く、なにより寿命では男女とも世界一である。

 

2019年6月12日 (水)

AIと人間

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https://www.bengo4.com/c_23/n_9129/

 学士会の夕食会で、長尾真京大元総長(写真)の「AIと人間の共存・共栄を考える」という講演を聴いた。内容は年寄り向けの「AIとは?」といった基礎入門編で、著しい進歩を見せる最新のAI技術や応用例などの紹介を期待した向きには、やや空振りだったかも知れない。20年以上前のパターン認識や機械翻訳の研究者で、昨年文化勲章を受けたいわば功成り名を遂げた82歳の老学者に期待する方がおかしいか。

 AIは1956年にコンピュータを計算だけでなく、定理の証明、文字・図形・音声などの認識、言語の翻訳など、人間の知的な能力を実現するものとして、米国中心に研究が始まった。1980年代には、チェスでチャンピオンに勝つなどの進歩があったものの、長い間、実社会に役立つまでには至らず。2000年代に入って、学習プログラムにおける深層学習法など抜本的な進歩と、巨大なデータの利用が可能となり、AIは遂に実用の時代に入った。

 AIの本質はビックデータの活用にある。コンピュータの巨大なメモリ機能と、インターネットの普及やIOTにより、個人の種々のデータを大量に集められるようになった。言語データ、交通事故裁判判例、個人の金融情報、病状データと適切な薬、個人の好きなレシピ・TV番組などなんでも。

 AIは外界現象を認識・記憶・推論し有用な判断をして行動する。凄いのは、これらの作業を通じてだんだん賢くなる学習能力があること。例えば、囲碁の「アルファ碁」では、自分自身と年中対戦して、際限なく強くなってしまうので、人間はもうお手上げになる。従って、AIを賢くするカギは、出来るだけ多くの関連データを与えること。言語はAIの中で最も重要で、例えば、介護ロボットは人の心を和ませる応答が必要だし、自動運転では乗客と自動車の対話がキーである。

 AIは論理・知識の領域では人間をもう凌駕している。また、明確な目的を与えれば、学習によって人間以上の目的を達成する可能性がある。目的を明示できないときは、例示によって概略的に目的の範囲を示せば良い。ただ、感性・感情など「心」がからむとAIはこれからである。「心」とは何かをまず明確にする必要がある。

 AIは定型的な人の仕事を奪うであろう。ロボットが事故を起こしたとき責任主体になりうるか? 対策として各ロボットに金を持たせるのが良い。現代は神に代わって、ロボットやネットワークが人間の行動を見守っていて、グーグルなどのGAFAに全てを握られているのだ。VR(仮想現実)の世界が、子供など人の心をとらえ、現実社会から遊離させる麻薬となっているーー今後の情報社会の在り方を真剣に考えるべき。人間中心のAI社会を作るため、人に危険な嫌がる過酷な仕事をAIにやらせる。ロボット兵士など戦争へのAI応用禁止や、社会的な差別の助長となるAIの禁止など、国際的に義務化する必要性がある。

 最後に、質問に答えて、AIのコスト面での問題は、ビックデータを集めるのに金がかかることで、オープンなデータにするとか共有化・共同化が必要。また、AIは電力を食う問題は、今後量子コンピュータの普及などが期待され何とかなるのではと。

 

 

 

 

 

 

2019年6月11日 (火)

クリムト展

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https://www.maru-shikaku.net/entry/190508/klimt2019

 上野の東京都美術館で「クリムト展ーーウィーンと日本1900」を見た。たまたま、国立新美術館でも「ウィーン・モダン、クリムトとシーレ世紀末への道」を開催中で、NHK日曜美術館はこの両方を特集した。国立新美術館の方が幅広くカバーしているが、都美術館の方はクリムトに特化しているようなので上野の方にした。大雨の月曜日午後であったがまあまあの入り。第2と第4の月曜日は珍しく開館している。

 グスタフ・クリムト(1862-1918)の没後100年記念とか。過去最多の25点が来日したが、今回の目玉の第一が写真一枚目の「ユディトⅠ」(1901)であろう。旧約聖書に登場する寡婦で、従来、勇気と高潔の象徴として描かれたが、クリムトは女性の恍惚の状態を描いて物議をかもしたと。

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https://www.artpedia.jp/nuda-veritas/

 クリムトは伝統的なウィーンの画壇に反抗して、1898年分離派を結成する。写真二枚目の「ヌーダ・ヴェリタス(裸の真実)」(1899)は、分離派の宣伝作品で、手に持つ真実の手鏡は啓蒙を表し、足元の蛇は女性の性の解放を示す。分離派以降は、金箔の多用が目立つそうだ。縦長の画面は、日本の浮世絵の影響とか。クリムトは日本の美術品や工芸品を多数収集していたらしい。

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https://www.cinra.net/report/201904-klimt

 新しい芸術を模索した分離派運動は、絵画に限らず、建築や工芸などに及び、音楽の先達ベートーヴェンをも敬して、写真3枚目の壁画「ベートーヴェン・フリーズ、歓喜の歌」(1901-2)が作成された。現物は分離派会館地下にあるが、原寸大の複製が1984年に作られ今回展示された。全長34mとともかくそのスケールに圧倒される。なお、分離派結成以前の若いころのクリムトは、弟のエルンストたちと商会を作り、ウィーン新市街の建設に合わせて、多くの伝統的な壁画を描き、賞をたびたび受賞している。

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https://www.asahi.com/articles/ASLD55DVZLD5UKJH00C.html

 写真4枚目は「女の三世代](1905)で国内初展示である。クリムトが描いた絵画の中で最もサイズが大きいそうだ。生と死の円環を表すが、私見だがちょっと弟子のシーレの作と相通ずる点がある気もする。その他、意外にオーストリアの地方の風景画も多い。2001年におサルさんとオーストリアを旅した時を思い出す。なお、クリムトは、ウィーンの風景と、自身を含めた男性像は描かなかったそうだ。多くの女性モデルたちに囲まれ、生涯、結婚はしなかったが14人も子供がいる。ただ、誰からも恨まれなかったと言うから凄い。

2019年6月 9日 (日)

映画「バイス」

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https://www.shygon.com/entry/vice

 おサルさんと港南台シネサロンで、映画「バイス」を見た。ウサギさんは、そっくり似たイラク戦争のブッシュ政権にまつわる映画「記者たち」を4月に見ているーー本ブログ2019.4.16参考。日曜午前のせいか「バイス」の入りは余り良くない。

 ジョージ・W・ブッシュ大統領(写真奥右から二人目、サム・ロックウェル)の副大統領を務めたディック・チェイニー(写真手前、クリスチャン・ベイル)のブラック・コメディ風の伝記映画。アメリカ人でないせいか、いまいち言わんとしていることがピンと来ない。余り後味の良くない映画でもある。

 1960年代、米エ-ル大学を酒と喧嘩で中途退学し、しがない電気工に甘んじていたチェイニーは、婚約者のリン(写真後方左端、エイミー・アダムス)に叱咤激励され、政界を目指して下院議員ドナルド・ラムズフェルド(写真後方、左から二人目)の下で、政治のイロハから学び下院議員に当選する。

 口下手で寡黙だが、情報収集と分析に長け、調整上手なチェイニーは次第に頭角を現し、フォード大統領首席補佐官、レーガン政権で国防長官、ハリバートン社のCEOを経て、ブッシュ政権での副大統領を務めるまで出世する。ところが、従来、形式的で実際的な権限がなかった副大統領職を、チェイニーは巧みにブッシュを操って、権力を自らに集中させ、ついにはアメリカと世界を意のままに動かし始める。

 恩師ラムズフェルド国防長官とイラク戦争を実質主導するなど、「史上最強(凶)の副大統領」、「影の大統領」と恐れられたが、イラクに大量破壊兵器は結局存在せず、捕虜虐待やハリバートン社への大量発注などがその後明らかになり、「史上最悪の副大統領」評価に変わる。

 映画は、次女メアリーの同性愛問題、チェイニーの心臓病手術など、個人的なエピソードをも交えるが、特にコリン・パウエル(写真奥右端、タイラー・ペリー)などそっくりさん俳優たちの演技に驚く。アカデミー賞には8部門もノミネートされたが、メイクアップ・ヘアスタイリング賞のみしか受賞できなかったのも頷ける。 

 

2019年6月 8日 (土)

旅客機業界あれこれ

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 昨日の各紙は、三菱重工がカナダのボンバルディア社と小型旅客機事業の買収交渉をしていると報じた。タイトルを見たときは、てっきり三菱は重荷のMRJ事業から遂に手を引き、カナダの大手へ売る交渉かと思ったが、驚いたことに逆で買う方である。MRJ(三菱リージョナル・ジェット)は、国産初のジェット旅客機で、国の補助含めて6000億円の開発費を既に投じてきたが、開発が遅れに遅れて5回も納期を伸ばし、7年遅れの2020年納入を予定している。その投資回収には1500機以上の販売が必要だが、現在の受注残は407機に過ぎないと。もし、年内に型式証明が取れなければ、事業撤退かと報じられた曰く付きの旅客機。

 ところで、軍用機を除く旅客機メーカー業界のシェアはどうなっている? 上図にあるように、米ボーイング社と欧州エアバス社の2社が、約35%ずつを占める寡占状態らしい。旅客機を座席サイズで分類すると、600座席以上を超大型機(A380)、300-600席を大型機(B777)、150-300席を中型機(B737・A320)、100-150席を小型機、100席以下をリージョナル機と言う。特に、中型機以上は、ボーイングとエアバスのみであり、小型機で強かったカナダのボンバルディアの部門は、既にエアバスの傘下になっている。また、リージョナル機でシェア1位であるブラジルのエンブラエル社もボーイングに組み込まれたそうだ。

 従って、残る大手の独立事業は中国とロシア勢を除けば、ボンバルディアのリージョナル機部門だけとなっていたのだが、ボンバルディア社自体の経営が悪化して、鉄道関係に特化するため、今回旅客機事業を手放すという。MRJにとっての魅力は、課題の保守・修理部門の体制ができることと、1000機以上あると言う顧客ベースであろう。唯一の国産旅客機であったプロペラ機のYS11は、180機の納入と多大の損失を生んで終了したが、最大の問題点はこの保守体制の弱さだったとか。余談だが、YS11とは何を意味する?ーー「輸送機・設計」とエンジン・機体設計案番号11だが、何となんとモックアップ完成披露のキャッチで、「横浜・杉田で11日に会いましょう」説も有力とか!

 三菱重工はご承知の通り戦前の「零戦」などでの高い技術力を誇るが、この技術過信が今回のMRJ開発で裏目に出たと説がある。つまり、戦後長く航空機産業は、米国の戦闘機や旅客機などの一部の下請け生産のみで、今回のジェット旅客機開発は初経験である。特に旅客機はハード技術より、サービス・保守などいわばソフト面が重要で、日本人での経験者が皆無であったらしい。また、拙いことに最近の航空機は電子機器の塊が飛んでいるようなものだが、日本の機器メーカーは全く育っておらず、70%は欧米のメーカーに頼らざるを得ないそうだ。よって、型式証明取得不合格でちょっとした配線変更などがあっても、すぐ2年遅れになると言う。

 この過去の技術成功による経営判断ミスは、航空機に限らない。現に、長崎造船所で「戦艦武蔵」を作った三菱トップは、超大型クルーズ客船2隻の引き合いがあったとき、問題なくできると確信した。ところが相次ぐWIFI追加など顧客の仕様変更に引き回され、納期遅延をリカバーすべく外国人労働者を大量に雇い、長崎で6000人の突貫工事をしたが、管理の限界を超え相次ぐ火災事故を起こした。罰金など2000億円の損失を出して、ほうほうの体でこの大型客船事業から撤退したのだ

 だが、今回のボンバルディア社買収の話が明るみに出たことで、三菱重工のMRJ事業を続行する姿勢が明らかになった。こうなったら、全社を挙げて頑張るしかない。

 

 

 

2019年6月 6日 (木)

米中関税戦争

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https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44743950T10C19A5MM8000/?n_cid=DSREA001

 今朝の毎日小学生新聞は、米中関税戦争について分かりやすく解説している。今回、トランプ米大統領が関税を上げるのは、自国の産業を守るためだけではなく、知的財産の盗用についての報復の色合いが強いとしている。双方の引き上げは、第一図のように第3弾まで進み、アメリカは第4弾を今月末以降に発動するらしい。

 ところで、毎小はこの関税は誰が払うのかとしているが、これが意外に難しいであろう。アメリカの場合で言えば、当面は輸入米企業が負担するが、かなりの部分は最終顧客つまり消費者価格に転嫁されるであろう。だが、トランプは中国が負担するのだと言っている。それは中国がアメリカ市場でシェアを守るためには、関税分を中国側で値下げせざるをえないと踏んでいるからだが、まあ、常識的にはアメリカの消費者が泣きを見るのであろうか。

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https://jp.wsj.com/articles/SB12403095601924873365004584166373214809410

 第二図はちょっと見づらいが米中の他国との貿易関係を示す。アメリカの輸入元で言えば、506B$(55兆円)が中国からで、314B$のメキシコ、300B$のカナダが続き、日本は137B$で思ったより小さい。一方、アメリカの輸出先は、カナダ282B$、メキシコ243B$、中国130B$、日本68B$。アメリカの対中国の貿易赤字が巨大であり、国境を接するメキシコ・カナダとの取引が意外に大きいことが分かる。

 他方、中国の輸出先は、アメリカが506B$で突出し、次いで日本129B$、韓国94B$である。中国の輸入元は、韓国が最大で159B$、次いで日本が146B$、アメリカが130B$で、ここでも中国の対米黒字が物凄い。

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https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44811190V10C19A5I00000/

 では、具体的にどんな品物を米中間で取引しているのであろうか? 第一図で分かるように、米国が中国から輸入しているのは、産業機械、半導体、家電などで、中国が米国から輸入しているのは、大豆、古紙、木材、LNGなどである。つまり、中国が工業国、米国が農業国のイメージである。

 第三図は、米国がこれから発動する第4弾の中身で、横軸と円の大きさは輸入額の金額、縦軸は対中依存度を示すが、巨額のノートパソコンや携帯電話は、80%以上中国に依存していることが分かる。

 なお、中国の第4弾は未定だが、元来、中国の輸入総額はアメリカより遥かに少ないので、報復関税をかける物品は第3弾でほぼ尽きている。従って、関税ではなく、例えば「レアアース」の輸出抑制や、保有する米国国債の売却などの報復が噂されているが、これらは世界の緊張関係を一気に激化させ、世界経済の混乱が中国自身にも及ぶ危険性があり、中国は「虎の尾」を踏むかどうか分からない

 いずれにせよ、高関税をかけあう事態は、世界にブロック経済を生み、追い詰められた日独伊による第2次世界大戦開戦悪夢の再現を防がねばならない。

 

2019年6月 4日 (火)

ハズキルーペ

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https://sankeishop.jp/ITEM/ns200694-00001-00000

 後期高齢者になって、小さな文字が読めなくて困った。特に英字は細かいのが多いので、ルーペやスマホの拡大鏡機能を使っているが、ブレるし手が疲れるしで弱っていた。また、最近、よしゃ良いのに、漱石などの文学全集を読み直しだしたが、眼が結構疲れて続かない。

 どうしたものかと思案していたら、おサルさんから「ハズキルーペ」(写真)はどうといわれた。眼鏡のようにかけるルーぺで、近くのノジマで見かけたという。早速、行ってみたら、スマホやPCの客が買うようだ。倍率に1.32倍、1.6倍、1.85倍の3種があり、とりあえず1.32倍を買ってみた。1万円ちょっとで入手に1週間かかったが、調子は良いようだ。

 ところで、先週、小学校4年のウシさんの運動会があり、紅白の応援合戦が面白いらしいが、「ぼーと生きてんじゃねーよ」の類のフレーズが多用されるらしい。その中でウシさんが「ハズキルーペ云々」と言ったのでびっくり。調べると、ハズキは渡辺謙の「新聞も企画書も字が小さすぎて読めない!」のコマーシャルなどで有名で、年50億円以上をTVのCMに投じているとかーー道理で高いわけだ。ハズキルーペは、富士通の関連会社であった神田通信工業開発の製品であり、アクリルのレンズを使い、100kgの重さにも耐えるので、菊川怜が尻の下に敷いたくらいでは壊れないとか。

2019年6月 1日 (土)

「令和おじさん」

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https://www.news-postseven.com/archives/20190412_1350954.html

 「令和おじさん」こと菅義偉官房長官(写真)が、次期首相候補として脚光を浴びている。「平成おじさん」の小渕恵三が、元号発表後に首相になった類推かも知れないが、菅は先月には官房長官としては異例の外遊をし、本命のアメリカへ挨拶までしている。

 衆議院の菅の選挙区は、ウサギさんの神奈川2区(西区、南区、港南区)であり、小選挙区になった1996年以来8回の選挙はすべて当選している筈。「私はブレない」と書いたポスターは、それこそブレずにずっと方々に貼ってある。

 ところで、4月の選挙で三選を果たした黒岩神奈川県知事は、気分をよくしたのか、先日の参議院選挙自民党神奈川県決起大会で、「菅さんは令和のおじさんになって急浮上した」、「衆議院選挙との同時決起大会にすべきかは、菅さんに聞くがよい」、「神奈川県に、菅、河野、小泉と3人の総理候補がいるとは頼もしい」などと挨拶したらしい。自民県連では表現がどぎつく、不快感を持った人も多いとして抗議し、知事は菅に後日謝ったという。自民党からすれば、知事などはまさに小僧っ子扱いである。

 菅の官房長官在任期間は6年6か月と最長であり、記者会見数も2400回を軽く超え、ギネスブックものだそうだ。その間、横浜の自宅に一切泊まらず、赤坂の議員宿舎に詰めて6歳年下の安倍首相に仕えてきたと言う。また、陰の首相と言われる力の源泉は、物凄い情報収集力と、自分が創った内閣人事局である。全上級官僚600人の人事権を握り、自分の意見に少しでも異をとなえる者は容赦なく外してきたらしい。従って、首相や内閣府の意向を役人が忖度するというが、実は菅を怖れ忖度するのだ。

 菅の経歴は異色でまさにたたき上げである。最近の主な政治家は、安倍・河野・小泉など2世議員出身がほとんで、昔多数派だった官僚出身者はもう珍しいであろう。一方、菅は秋田の農家出身であり、高校を出て夜汽車で上野着の集団就職組である。板橋の段ボール工場で働き、夜学で1973年法政大を出て、建電設備会社に勤めた。その後、横浜の小此木衆議院議員の秘書から、1987年横浜市会議員となったが、ここでも人事に辣腕を振るい、陰の横浜市長と呼ばれたらしい。1996年衆議院議員に初当選。2006年総務大臣に就任し、このころから安倍と盟友関係になったと。

 

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