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2018年12月

2018年12月29日 (土)

初夢

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 近所に買い物に出たおサルさんから携帯に電話が入った。何事かと思ったら「富士山と丹沢が綺麗に見えるわよ」とのこと。早速、近くの公園など4か所の撮影ポイントから撮ったが、遠い山をズームアップするので、あまり撮影場所の違いは出ず。

 ところで、2週間ほど前、全く同じことが起こったのである。その時は「虹が綺麗よ見て」であった。門の前に急いで出たが方角が分からない。携帯で教わったりしている内に、雨となり慌てて家に入ったが、ちらりと隣家の屋根越しに見えた虹は意外に幅が広かった。咄嗟の出来事で、その時は写真に撮るのを忘れた。

 初夢で縁起物の「一富士・二鷹・三茄子」ではないが、「富士・虹」と幸運めいたものが続いたので、今度は何かななどとおサルさんと話したが、この初夢で外国人から妙な質問を受けたことを思い出した。

 10年以上前、まだ英会話のN校に通っていた時、フリーディスカスの時間に、ある米人先生が「論理的には初夢は大みそかの夜に見る夢だよね。日本ではどう?」と皆に聞いた。日本人生徒の間で大いに議論が沸いたが、はっきりせず、1日の夜派と2日の夜派が半々くらいに割れた。ウサギさんは何故か2日派だった。

 そこで、ネットで今日調べて見た。驚いたことに、こんなことまでウイキペディアに載っているのだ。まず、ネットで分らないことはないであろう。江戸時代では、大晦日の夜は夜通し起きているのが普通だったとある。一方、2日は書き初め、初商いなど年のスタートの日と考えられ、初夢は2日の夜に見た夢が主流だったと。ところが、明治になって1日が年始めの日となり、1日の夜の夢が初夢とするのが大勢を占めるようになったとか。

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ht tp://engimono.net/articles/PAwga?page=2

 更にこの米人先生は、「何故、富士・鷹・茄子?」と質問した。これには生徒一同一致して、「徳川家康が地元駿河の富士、鷹狩、ナスが好物であったため」と答えた。これも、今日ネットでチェックすると、諸説があり勿論家康説もその一つだが、他に「駿河の国の名物」、「高いものを並べた、つまり富士山、愛鷹山、高価な初物のナス」、「富士は無事、鷹は高い、茄子は成すに繋がる」など。

 余談だが、この三つの縁起物に江戸時代から続きがあるらしい。「四扇、五煙草、六座頭」である(上図)。「扇」は「富士」と対になり末広がりだから。「煙草」は「鷹」と対で上へあがるので運気上昇だから。「座頭」は「茄子」と対で毛が(怪我)無いから。

2018年12月28日 (金)

平成の時代

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https://www.asahi.com/special/timeline/heisei/

 平成最後の年末とあって、新聞やテレビは、「今年を振り返える」のではなく、「平成時代を総括」している。そこで、ネットを調べてちょっと真似をして見たが、自分の記録メモ用の感じで、あまり面白い記事とはなっていない。 

 朝日新聞デジタルでは、「平成を振り返る」のタイトルで主要な事件を時系列でまとめているので、適当にピックアップ。1989年1月「平成」の元号を発表(写真一枚目)。4月消費税3%スタート。6月天安門事件。11月ベルリンの壁崩壊。1991年6月雲仙大火災流。1993年8月非自民の細川内閣誕生。1995年1月阪神・淡路・大震災。3月地下鉄サリン事件。1997年11月北拓銀行・山一証券が破綻。2000年7月三宅島噴火。

 2001年9月米同時多発テロ事件。2002年5月ワールドカップ日韓大会。2003年4月イラク戦争。2004年5月裁判員制度。2005年4月JR福知山線脱線事故。2008年4月後期高齢者医療制度開始。2008年9月リーマンショック。2009年8月民主党鳩山内閣誕生。2010年9月尖閣諸島中国漁船衝突事件。2011年3月東日本大震災。2012年12月自公が政権奪回、第二次安倍内閣。2016年4月熊本地震。

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http://newstylegoon.com/archives/10770

 次は、ちょっとくだけて今年の新語・流行語大賞から平成時代を回顧する。「ーじゃありませんか」(1991)、「はだかのおつきあい」(1992)、「Jリーグ」(1993)、「イチロー効果」(1994)、「無党派」(1995)、「自分で自分を誉めたい」(1996)、「失楽園」(1997)、「ハマの大魔神」(1998)、「リベンジ」(1999)、「IT革命」(2000)。

 「米百俵」(2001)、「タマちゃん」(2002)、「毒饅頭」(2003)、「チョー気持ちいい」(2004)、「小泉劇場」(2005)、「イナバウアー」(2006)、「どげんかせんといかん」(2007)、「アラフォー」(2008)、「政権交代」(2009)、「ゲゲゲのー」(2010)、「なでしこジャパン」(2011)、「ワイルドだろお」(2012)、「今でしょ」(2013)、「ダメよーダメダメ」(2014)、「爆買い」(2015)、「神ってる」(2016)、「インスタ映え」(2017)、「そだねー」(2018)(写真二枚目)。

 中でもスポーツ関係が10件もあるのが目立つ。

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https://diamond.jp/articles/-/183321

 お疲れだが、最後はサラリーマン川柳で庶民の哀歓を味わう(写真三枚目)。

 ボディコンを 無理して着たら ボンレスハム (1991)  まだ寝てる 帰ってみれば もう寝てる (1992)  いい家内 10年経ったら おっ家内 (1993)  連れ込むな! わたしは急に 泊まれない (1994)    やせてやる!! コレ食べてから やせてやる!! (1995)  ゴハンよと 呼ばれて行けば タマだった (1996)  「早くやれ」 そう言うことは 早く言え (1997)  わが家では 子供ポケモン パパノケモン (1998)   コストダウン さけぶあんたが コスト高 (1999)  プロポーズ あの日にかえって ことわりたい(2000)  ドットコム どこが混むのと 聞く上司 (2001)  デジカメの エサはなんだと 孫に聞く (2002)

 タバコより 体に悪い 妻のグチ (2003)  「課長いる?」 返ったこたえは 「いりません!」 (2004)  オレオレに 亭主と知りつつ 電話切る (2005)  昼食は 妻がセレブで 俺セルフ(2006)  脳年齢 年金すでに もらえます (2007)  「空気読め!!」 それより部下の 気持ち読め!! (2008)  しゅうち心 なくした妻は ポーニョポニョ (2009)  仕分け人 妻に比べりゃ まだ甘い (2010)  久しぶり~ 名が出ないまま じゃあまたね~ (2011)  「宝くじ 当たれば辞める」が 合言葉 (2012)  いい夫婦 今じゃどうでも いい夫婦 (2013)  うちの嫁 後ろ姿は フナッシー(2014)  皮下脂肪 資源にできれば ノーベル賞 (2015)  退職金 もらった瞬間 妻ドローン(2016)  ゆとりでしょ? そう言うあなたは バブルでしょ? (2017)  スポーツジム 車で行って チャリをこぐ (2018)

 

 

2018年12月26日 (水)

IWC脱退

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https://www.nikkei.com/article/DGXMZO39383130W8A221C1MM0000/

 今年の流行語は「そだねー」で、今年の漢字は「災」だが、池上彰によれば、今年の世界の言葉は「離脱」だそうだ。英国のBREXITに始まり、米国のパリ協定離脱、TPP離脱、中距離核全廃条約離脱、国連人権理事会離脱と続く。

 安倍政権も、トランプ大統領を見習ってか、IWC(国際捕鯨委員会)からの脱退を決めた。G7メンバーの日本が、自国の主張が通らぬので、国際協調から離脱するのは、極めて稀な事件とか。朝日の社説は、外交関係を悪化させる短慮であるとしているし、社民党に至っては、戦前の国際連盟からの日本脱退と比べている。

 ネットで調べると、IWC参加89か国中、捕鯨支持35(日本、ノルウェイ、アイスランドなど)、中立3(中国)など、反対50(豪、米、EU)、不明1である。面白いことにアフリカ大陸は、経済援助1位の中国が中立なので、2位の日本に気兼ねして?ほとんどが支持であり、南アメリカ大陸は流石にアメリカの裏庭で、米国に倣って?大半が反対である。

 もしIWCを脱退すれば、これまでの枠組みでの南極での調査捕鯨はできなくなるので、商業捕鯨を日本の領海とEEZ内に限定して行うと政府は言明しているが、国連海洋法条約は、鯨の保存や管理、研究について、「適当な国際機関を通じて活動する」と定めているので、IWCを脱退すればただちに商業捕鯨が再開できるわけではないらしい。

 このIWC脱退は、国民の知らないうちに閣議で決まったが、そもそも捕鯨の意義を我々が余り議論していないように見える。チコちゃんではないが、今や日本人がほとんど食べなくなったクジラを、何故、世界の反感を買ってまで日本は獲るのか? 案外、必要性をとことん議論して見たら、日本の伝統文化云々ではなく、水産庁の一部の役人とそのOBたちや、和歌山県太地が地盤の自民党二階幹事長など捕鯨関係の一部の国会議員のためとかなんてことにならぬか?

2018年12月22日 (土)

メロディと記憶

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http://www.worldfolksong.com/classical/piano/bath-heater-song.html

 おサルさんから、「ねえねえー、毎日聞いてるこのメロディ知ってる? チャララー、チャララー、チャ・ラ、チャ・ラ・ラー、チャララー、チャラ・チャ・ラ・ラー」と珍しくクイズを出された。とりわけ音楽に弱いウサギさんはすぐに降参したが、何と風呂が発する音楽である。ノーリツのガス風呂湯沸かし器(写真一枚目)が、「お風呂が沸きました」とのたまう直前に鳴る、ごくごく短いメロディである。

 おサルさんによれば、これがTVなどで何の音楽なのか話題になっているとか。早速、おサルさんがネットで調べると、19世紀ドイツのピアノ教師テオドール・エステン作曲した「人形の夢と目覚め」というピアノ小品。おサルさんが子供の頃、ピアノで習ったそうだ。60年以上前のメロディが記憶に残るとは、音楽は凄い力があると今更感心。

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http://www.theme-music.net/cm/yodobashi-camera.html

 このメロディで曲名が分からないものに、ウサギさんが見た映画かTVのあるシーンでの歌がある。アメリカで開戦の時に、人々が教会に集まって歌った讃美歌だが、讃美歌にしては心を鼓舞し勇気づけるような歌で、ウサギさんもメロディは聞いたことがある。はて、こんな勇猛な讃美歌はあったかなと長い間疑問に思っていたが、今回ついでにおサルさんにネットで調べて貰った。

 ところが、何と「ごんべさんの赤ちゃん」である。もともと讃美歌であったが、アメリカの南北戦争で北軍の軍歌「リパブリック讃歌」として使われ、その後広く使われるようになったらしい。日本では「ごんべさんの赤ちゃんが風邪ひいた、そこで慌てて湿布したーー」という替え歌で有名。

 だが、最近は何といっても、ヨドバシカメラ(写真2枚目)のCMソングであろう。「丸い緑の山手線、真中通るは中央線--」。歌詞は店舗ごとに異なり、新宿の本店は、この後に「新宿西口駅の前、カメラはヨドバシカメラ」と続く。因みに、横浜店は「横浜西口駅前に、マルチメディアの店がある、大きな売り場と品揃え、 みんなのヨドバシカメラ」と余り冴えない。

 話変わるが、最近、NHKのサイエンスZEROで、音楽と脳に関する面白い放送があった。失語症の人に、音楽と同時に言葉を教えると、何故か効果があると言う。また、高齢者の音楽を取り入れた有酸素運動は、認知症に効果があるとか。音楽と脳との関係は良く分かっていないことが多いが、ある音楽を聴くと脳はある反応を起こすので、各種の音楽を聞かせて、AIで脳の反応を分析すると、その人が本当に好きな曲をAIが作曲でき、実際創って見せた。朝から晩までロックを聴いてる人の脳が、実はクラシックが好きだったのかも知れない。

2018年12月20日 (木)

ILC(国際リニアコライダー)

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https://www.sankeibiz.jp/compliance/news/181124/cpc1811240650001-n1.htm

             
 文科省から諮問を受けていた学術会議が、ILC(国際リニアコライダー)の日本誘致に否定的な答申をした。国民が余り知らないうちに、8000億円もかかる巨大な国際的な科学装置が、北上山地に作られる計画が進んでいたのだ。以後は、政治決着となるらしいが、安倍首相も学者が費用効果に乏しいと言うものを簡単には決断できまい。ただ、オリンピックや万博など、政権は格好なテーマを探しており、内閣府などが文科省の別枠予算などで画策する恐れがあり、今後も要ウオッチである。いずれにせよ我々の税金からである。
 ILC(写真)というのは、スイスのCERNが60年を経て古くなったので、その後継としての超高エネルギーの電子と陽電子の衝突を行う加速装置。ヒッグス粒子を更に調べるなど、宇宙の謎に迫るとされる。地下100mのトンネルに20kmもの長さに装置は設置されるが、膨大な費用負担から、アメリカとイギリスがまず降り、日本には技術があるとして有力候補として残ったもの。日本が半分負担としても年間400億円で10年間は支払いが続き、さらに毎年200億円の維持費負担がかかるそうだ。
 ILCの誘致先候補として、岩手県の北上山地と佐賀県の背振山系が激しく争ったが、装置建設は北上山地に決まり、泣きを見た佐賀県にはデータセンターを設置するまで決まっていたと言う。いずれも、膨大な建設需要だけでなく、今後長い間海外の科学者家族が住むなどの地域開発も見込めるので、政治がらみの騒ぎになっていたのだ。そこで今回の学術会議の冷水である。何、自分の研究費が減るから、素粒子物理学者以外の学術会議会員は皆反対するのさ。いずれ文科省予算の枠外を狙っているに違いないという意見もネット上で見られる。
 この巨大科学に対しての批判もチラホラとマスコミで見られるようになった。何しろ、最近のノーベル物理学賞は、CERNのヒッグス粒子、カミオカンデのニュートリノ、LIGOの重力波と、軒並み超巨大な装置を利用した発見が多く、しかも、大きな組織の頂点の人々が受賞している。まあ、巨大な予算を獲得し、大人数の研究者のマネジメントをこなしたという事も評価されるべきではある。しかし、これらの装置は血税からであり、今後もこのままで良いのか、一度国民の意見を聴くべきであろう。
 ところで、ILCを日本が降りるとどうなるのであろうか? やはり、中国がやりたがっているらしい。科学関係のノーベル賞は中国国籍者は誰もとっていないので、それだけ期待も大きいであろう。何か、ビジネス投資みたいだが、今回ILCに投資すれば、多分、見返りに1-2個のノーベル賞はとれるのではないか? ただ、問題はILCの技術が中国にないことで、しからば日本の技術を導入する? あーあ、こんなところまでまさに、Money   talks.

2018年12月16日 (日)

O・ヘンリー「よみがえった改心」

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https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/5/55/William_Sydney_Porter.jpg

 英語通信教育今月号の「カルチャー再発見」は、O・ヘンリー(写真)の短篇小説「よみがえった改心」(A Retrieved Reformation 1909年)の前半を載せ、後半の展開を推理させる趣向である。

 ある日、金庫破りで服役中だった若いジミーは、突然恩赦を受け出所する。長旅の末、馴染みの場所へ戻るが、すぐ七つ道具を入れた重いバッグを担いで旅に出かけ、方々でまた悪事を働くのだ。しこたま金をため込んだジミーは、アーカンソー州のある田舎町で、獄中で覚えた靴作りの技術を使って、真面目に靴屋の商売を始めることを決めた。銀行家の娘に一目ぼれもしたがーー。ここで前半は終わる。

 さて、後半はウサギさんの推理では、多分、靴屋は成功しジミーは町の人々の信頼を受け、銀行家にも気に入れられて娘と結婚する。子供もでき幸せに何年か暮らしたが、ある日、銀行の金庫が全く無防備なことを知る。そこで、昔の悪い癖がつい出て大金を取り出してしまうのだ。こうなったら、後は全てを捨ててドロンするしかない。

 しかし、これではO・ヘンリーのプロットとしてはいかにも単純すぎると考えているうちに、俄然後半を読みたくなった。横浜市の図書館で検索すると、幸い短篇集3冊が即借りられることが分った。

 答えは、ジミーの靴屋は成功し銀行家の信頼も受け娘と結婚する段取りとなるが、結婚式の直前、銀行家は新しい金庫を買い皆に披露した。ところが、銀行家の孫娘が遊びで金庫内に入り込み閉じ込められてしまう。大騒ぎとなったが、ジミーは意を決して道具を取り出し子供を救った。身元がばれたジミーは、すごすごと銀行を去るが、まずいことに長年ジミーを追ってきた顔見知りの刑事が、一部始終を見ていたのだ。観念したジミーが刑事に挨拶すると、刑事は「人違いではありませんか? 私はあなたを知りませんよ」。

 O・ヘンリーの短篇は、他に「最後の一葉」「賢者の贈り物」などが有名だが、どれもユーモア、ウィット、ペーソスが良く効いて、着想の奇抜さ、プロット展開の巧妙さが光る。やや、誇張したり難しい言葉を使う癖があるが、短いなかに起承転結がはっきりし、結末の意外性は素晴らしい。特に、心暖かい持ち主であり、「アメリカの短篇小説をヒューマナイズした」とも言われるそうだ。

 なお、O・ヘンリーは短篇のせいか日本人翻訳者の数もべらぼうに多く、本書のタイトルである「よみがえった改心」も色々な訳がある。例えば、「更生の再生」、「改心」、「罪を覚悟」、「取り戻された改心」、「よみがえった良心」など。ただ、「最後の一葉」と「賢者の贈り物」は、どれもほぼ同じである。

 翻訳者、大久保康雄の「O・ヘンリーの生涯と作品」によれば、O・ヘンリーは1862年ノースカロライナ州の開業医の子として生まれた。子供のころから、人物の戯画が上手だったと言うが、この人物の特徴を瞬時にとらえる能力は後の彼の短篇に繋がると。医者の父親は発明に凝り、酒乱で若死にしたので、彼は学校へ行けず、テキサスの牧童になり、さらに土地管理事務所に勤め、エイソルと結婚する。

 オースティンの銀行の出納係を務めつつ、小さな新聞の経営に乗り出したが失敗する。今度はヒューストンの新聞に得意の風刺戯画を載せやっと生活が安定したと思ったら、銀行の出納係の時の着服の疑いで逮捕される。オースティンの裁判所へ向かった彼は、ニュー・オーリンズさらに中米のホンジュラスへと逃げたのだ。

 妻エイソルの危篤の報せで帰国した彼は出頭し、5年の実刑を受けたが、模範囚であったので刑期を3年3か月に短縮され1901年出所する。獄中で22編の短篇を書き、「よみがえった改心」のモデルとなった男を知ったのもここである。

 1902年ニューヨークへ出た彼は、ニューヨーク・ワールド紙に毎週短篇を載せるようになりこれが4年間も続く。280扁も書いた短篇集も続々出版され、すっかり有名人となった。43歳となった彼の元に、幼馴染だったという39歳の女性から手紙が舞い込み、これをきっかけに二人は結婚する。

 ただ、彼持ち前の閉鎖的な性向、飲酒癖、,浪費癖と仕事が進まぬ焦燥感から、健康を害し1909年ニューヨークで孤独死する。近くの教会での葬儀では、手違いから結婚式とぶつかると言う、まるで彼の作品にでも登場しそうなエピソードがあったらしい。

2018年12月14日 (金)

ファーウェイと第五世代

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http://www.1242.com/lf/articles/145496/?cat=politics_economy&pg=cozy

 中国のファーウェイ(華為技術)の副会長がアメリカの要請でカナダで逮捕され、現在はGPSタグをつけて保釈中らしいが、米国がファーウェイ製品の全面的なボイコットを決め、日本なども追随した。ネットで調べると、ファーウェイ社(本社深圳市、写真一枚目)は、1987年人民解放軍出身の任正非が創業した大手通信機器メーカーだが、携帯電話インフラ通信機器で世界一位、携帯電話端末ではアップルを抜いて世界二位のシェアがあるそうだ。
 研究開発にとりわけ熱心で、20万人の従業員のうち8万人がR&Dに携り、特許権の申請数は毎年世界有数と言うから凄い。いわば、国や軍を挙げてのお抱え企業で、次の技術の世界覇権を目指しているらしい。米国は、ファーウェイが知的財産権の侵害や、ネット侵入の温床と前から目を付けていたが、特に最近は次世代の主要な技術である第五世代無線規格(5G)で、ファーウェイが開発実績で世界をリードし、その規格がファーウェイベースに決まりそうなのを危惧した模様。

 ここで一気にファーウェイの世界市場進出にストップをかけ、5Gに必要な高度な半導体技術などの米国からの流出を防ぐのが、今回の逮捕の背景にあると。ただ、ファーウェイもさるもので、この米国の動きは以前から察知していて、必要な半導体は自前で開発中らしいので、今回の制裁で5G参入は若干遅れるものの、世界に5G規格が2本生まれる可能性が高いそうだ。ちょっと古いが、VTRのVHSとベータを思い出させ、こうなればユーザーの迷惑は甚だしい。

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https://www.nikkei4946.com/zenzukai/detail.aspx?zenzukai=207

 ところで、これほどアメリカが恐れる無線通信の第五世代(5G)規格とは何であろうか? 第1図は1Gから5Gの無線通信規格の進化の様子を示す。1980年代の1Gでは携帯は音声のみであったが、1990年代の2Gになって携帯メールが登場し、2000年代の3Gでは携帯によるネットの閲覧が広まった。更に2015年頃からの4Gでは携帯で動画の視聴が可能になった。

 次世代の5Gは2020年頃から始まるが、通信能力が4Gより100倍程度上がり、インターネットに物が接続されるIOT、自動車の自動運転、建設機械の遠隔操作、自宅勤務、遠隔医療など、携帯電話以外に実に広範囲に使われる戦略的な技術となるそうだ。特に、IOTで必要となる1km四方で百万個の端末をサービスしたり、通信の遅れが少ないので自動運転の衝突防止が可能となり、ビデオ映像も2時間の映画を1秒くらいでダウンロード可能となるので遠隔医療などが可能になると。

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https://k-tai.watch.impress.co.jp/cda/article/keyword/28004.html

 それでは、5Gの技術は何が難しいのであろうか? ここからはやや専門的になり、ウサギさんも良く分かっていないが、元SEとして説明をトライ。伝送する情報量を増やすには、まず電波の周波数を高くするが、余りに高いと電波の回り込みが減り、減衰が激しくなるなどの不都合が出るので、MIMO(マイモ、mutiple   input multiple output)という手法をとる。

 MIMOは特に新しい技術ではなく、もう4Gでは一部使われているらしいが、第2図のように、送信側も受信側も多数のアンテナを準備して、データを時分割ではなく空間分割して同時に伝送する。5Gではアンテナ数が最大100個とかやたらに多いので、Massive MIMOと言うそうだ。更に、電波の位相やタイミングを微調整して、特定の端末に焦点を合わせるビームフォーミングが可能となり、通信速度を更にアップできるらしい。

 他方、Massive MIMOでは、受信の携帯端末側も多数のアンテナを内蔵し、電波上に重なった情報を整理計算するので、超高速、超低電力、超小型の安価なマイコンやアンテナの開発が必要となり、5Gの普及はそう簡単ではないようだ。

2018年12月12日 (水)

中間選挙後のトランプ政権の行方

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https://www.townnews.co.jp/0113/2013/08/08/199106.html

 学士会夕食会で、中林美恵子早大教授(写真)の「中間選挙後のトランプ政権の行方」という講演を聴いた。講師は1992年に米国永住権を得て、その年に米国家公務員として上院予算委員会に正規採用され、共和党側に勤務。約10年間アメリカ政治の中枢で国家予算編成の重責を担った。また、アメリカ連邦議会で正規採用され公務員となった日本人初かつ唯一の人物とか。

 ウイキペデイアによれば、1960年深谷の農家に生れ、跡見学園女子大で学士、ワシントン州立大で修士、大阪大で博士(国際公共政策)取得。2009年、神奈川1区から民主党衆議院議員に当選。いわゆる小沢ガ-ルズの一員だが、2012年総選挙では善戦するも民主党への逆風が強く落選。2013年早大准教授、2017年教授。身長172.2cmはアメリカでも通用した?

 講演は、先月のアメリカ中間選挙の結果分析と、米国民の政治意識が中心で、トランプの政権の行方はあまり触れず。ともかく、トランプのやることは、unpredictable(予想不可能)とか。だが、講師の見方は経歴からしてかなり共和党寄りであり、米国民の伝統的かつ保守的な価値観に理解を示し、意外にもトランプを擁護?するようにも感じた。

 中間選挙では、上院は共和党53人民主党47人、下院は民主党218人共和党198人当選と、上下院で与野党が捻じれたが、これは中間選挙では通常であり、両党とも事前に織り込み済みとか。投票率は49.2%と日本では信じられないほど低いが、アメリカでは104年ぶりの高い数字らしい。つまり、たとえ世論調査でトランプの支持率が低くても、多くのアメリカ人は投票所に行かないから、心底トランプに賛同する熱心なファンに負ける仕組みである。ちなみに白人と非白人は人口比で約60%対40%だが、実投票者数比では72%対28%で、非白人の投票率は悪い。

 ウサギさんの私見だが、この投票率が実はかなり問題ではないか。新聞社などの選挙前有権者調査などでは、ほんとに投票所に出かけるかどうかまでは分らないのだ。良い例が、英国のEU離脱(BREXIT)の投票。事前の調べでは、EU残留派の圧勝だったが、当日大雨が降ったこともあり、安心して投票にわざわざ出かけない人が多かったらしい。そこでまさかのBREXITである。こんな国の根源的に大事な投票は、例えば僅差の場合は、もう一度確認の「本当に離脱しますか」との選挙をやるべきである。しからば、今度は常識人が槍が降っても投票し、大差でEU残留が決まったに違いない。

 アメリカの中間選挙に戻るが、女性の進出が凄いと。上下院の20%を占めたが特に下院で目立つ。また、若い人、女性、非白人、年収の低い人、ユダヤ教徒、非福音派キリスト教徒は、民主党に多くが投票した。反面、プアホワイトが大統領選でトランプを支持したと言われたが、実は共和党支持者は収入が多い人びとである。また、トランプの家族にユダヤ教徒がいるが、ユダヤ教徒は意外にも民主党支持であり、共和党のユダヤ支持者は福音派教徒とか。

 2年後の大統領選挙では経済問題が中心となる。減税、インフラ投資、対中国コントロールがキー。トランプは「アメリカ第一」を掲げて、貿易、税金、移民、外交すべてに渡って、公約を実現した有言実行の珍しい大統領である。アメリカの労働者、家族の利益を第一とする分かり易いスローガン。

 ところで、アメリカとは何か? 本質は移民国家、多民族国家であり、自由・平等・個人主義・民主主義・法の支配を第一とする。ただ、9.11でこれが揺らいだーー何故、アメリカは嫌われるのか? また、56%の米国民は、貿易で相手国に搾取されていると感じている。アメリカの貿易戦争で一番被害を受けるのは日本であるーーGDPが低いから。

 米国の来年度歳出法12本中、7本が成立していない。トランプがメキシコとの壁建設を予算に入れろと要求しているため。米政府の財政赤字は記録的に増大し、第二次世界大戦時を超える。まさに貿易赤字と双子の赤字である。

 特に、ミシガン州、ウィスコンシン州、ペンシルベニア州で、今回の中間選挙にて共和党は大敗したが、これらの州は次回の大統領選挙の要となる。これらの州に共通しているのは、自動車の製造関係であり、トランプの次の対応は、自動車産業保護貿易である。

 トランプの特異性は、大統領としては珍しく、家族の影響力が大きい事。信用できるのは家族だけだとし、部下には国に対する忠誠より、個人に対する忠誠を求める。サダム・フセインそっくりであり、ナルシストは自分の分身を一人作るが、それはイワンカである。トランプ個人の人間性などに批判が多いが、それが支持者には全く届いていない。

 それでは、何故共和党は反対しないのか? 一口で言えば、トランプの政策は共鳴できるから。例えば、オバマケアは社会主義的すぎて米国の伝統的な価値観に合わない。銃は自分を守るのに必要で田舎では守れない。最高裁判事には保守的な人物が必要。減税は小さな政府の共和党は大歓迎。

 オバマは問題が多かったが、黒人ゆえに批判が避けられた。特に、中国の跋扈を許したのが大きい。中国問題は根が深く、トランプも対中問題で過激になると不安定になる。共和党スタフなどが問題を先送りするのが正解。

2018年12月11日 (火)

マダムのおかしな晩餐会

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http://cinefil.tokyo/_ct/17209761

 日比谷の東京シネマズシャンテで「マダムのおかしな晩餐会」(2016年、仏)を見た。いつもの英語通信教育の宿題だが、珍しく監督も場所も全てフランスのロマンチック・コメディ。しかし、英会話のテキストに使われるだけあって、会話はすべて英語ベースである。

 アメリカからパリの豪邸に移り住んだアン(写真左、トニ・コレット)と、ボブ(写真右、ハーヴェイ・カイテル)は、ヨーロッパのセレブな友人たちを招いて豪華なパーティを開く。ところが手違いで出席者の数が13人となってしまう。不吉な数字に慌てたアンは、スペイン人メイドのマリア(写真中央、ロシ・デ・パルマ)を“ミステリアスなスペイン貴族のレディ”に仕立て上げて席に座らせる。

 大人しくして何も喋らぬようにときつく言い聞かせられたマリアだったが、上流社会の人々に緊張してワインを飲み過ぎ、下品なジョークを連発する。ところが、それが大ウケですっかりマリアはパーティの主役に。あろうことか英国紳士デビッドのハートを掴んでしまう。相手は大事な取引相手で、今更正体を明かすわけにもいかず、忠告を無視して恋に突き進むマリアに苛立ちを募らせるアンだったが…。

 これに、冷めかけたアンとボブの夫婦関係が更に追い打ちをかけ、アンは自分が蒔いた種ながらマリアに嫉妬して荒れ狂う。ストーリー展開の中に、今も根深く残る階級社会をさりげなく描くが、エンディングはまあこんなものかと全員納得か。首都圏で2映画館だけ上映のせいか客の入りも良し。

2018年12月 8日 (土)

携帯電話通信網の弱点

Bgra

http://www.kogures.com/hitoshi/webtext/nw-mobile/index.html

 ソフトバンクの携帯電話が、エリクソン製の交換機ソフトの不具合で長時間ダウンした。恐れられていた携帯電話通信網の弱点が出た感じらしいが、この弱点とは何であろうか? 意外に携帯電話が最近の技術のせいもあって、携帯の通信網がどうなっているのか知られていないようだ。

 上図は小さくて見にくいが勘弁してもらうことにして、左端の電話機とあるのが携帯端末のことである。携帯は無線でソフトバンクなどの最寄りの基地局に接続され、基地局は地域の交換局の交換機に有線で繋がる。更に交換局はセンターの大規模な交換局(ソフトバンクでは東京と大阪にあり、今回はここの2台の交換機がダウン)に有線で繋がり、インターネットに接続したり、他のドコモなどの携帯電話会社や、固定電話網などとつながる。

 ここで重要なのは、一番上の移動通信制御局。全国の携帯電話が実際どの地域にいるのか、常時追跡してその位置情報を持っているので、一般にホームメモリ局とも呼ばれる。つまり、我々の携帯は、電源が入っていれば常時電波を基地局へ自動発信し、現在位置を登録している。従って、電池がどんどん減り、停電時などの大騒ぎの一因ともなるのだ。また、災害時に無線なのに携帯が使えなくなるのは、上図のように基地局以降が有線のせいもあるらしい。

 ところで、通信に関心がある人は、何故今頃交換機?と思うに違いない。固定電話では、確かに電話交換機は過去重要であったが、IP電話や光回線の普及で、インターネット回線を使うようになり、事実上、電話交換機はもう過去の遺物になりつつある。しかし、携帯電話は現在の送り先の場所が分らない、つまり、ホームメモリ局を一々参照するので簡単ではない。このように大規模な携帯電話交換機システムが必要なのも携帯電話の弱点の一つとか。

 輪をかけて、問題を複雑にしているのは、基地局は全国に何と80万か所以上もあるのだ。基地局が増えるのは、セルラー方式と言う限られた電波帯を使うための工夫で、セルという1-2kmの狭い単位で同一の周波数を使うため。隣接するセルでは混信を防ぐため周波数を変えるが、ちょっと離れた基地局では同じ周波数が使える。車で移動するときなどは、我々の携帯の発する電波の周波数も、基地局の指示で刻々変化するらしい。なお、アメリカでは携帯をcellular phoneと言うが、携帯電話の本質のセルラー方式をずばりと指している。

 話変わるが、この携帯通信網の世界の大手3社は、中国のファーウェイ社、スウェーデンのエリクソン社、フィンランドのノキア社だが、一昨日、ファーウェイの副会長がアメリカの要請でカナダで逮捕され、エリクソンも世界の11の携帯会社で、昨日日本と同様のソフト問題を起こした。たまたまだろうが、ここ数日は携帯通信インフラ業界の厄日である。

 特に、ソフトバンクGはソフトバンクの上場を19日に控えた大事な時期だが、今回の事故に加えて、ファーウェイが米国の主導で世界の制裁対象になりそうなのが痛いらしい。日本は2019年から次の携帯電話の通信規約5Gの導入を進め、2020年の東京オリンピック・パラリンピックまでに実用化を目指している。そのため、3大キャリアは基地局メーカーなどと実証実験を行っており、すでに一部で設備が導入済みらしい。NTTドコモはノキア、KDDIはエリクソンと実証実験を進めており、ソフトバンクは中国の盟友ファーウェイと組んでいる。これが今回のソフトバンク上場の足を引っ張るとネット雀の言。

2018年12月 6日 (木)

原発輸出 政府の素人ビジネス

Bgt

https://www.asahi.com/articles/ASLD5538WLD5ULFA01N.html

 朝刊の一面に、「トルコへの原発輸出を政府・三菱重工は断念へ」と出ている。トルコの黒海に面したシノップに、4基の原発建設を2013年安倍首相とエルドアン大統領間で取り決めたが、建設費が当初予定の2兆円から4兆円以上に膨らむことが分り、その負担を巡ってトルコと対立した三菱重工は、政府案件なので引くに引けず困っていたらしい。今日のニュースでやっとトルコから撤退できることが分り、三菱重工は東芝の二の舞を踏まずに助かったのでホットしているだろう。

 東芝と言えば、原発子会社のWH(ウェスチングハウス)が巨額の損失を出して、東芝自体の破産寸前まで行ったが、2017.4.6の週刊文春によれば、今井尚哉首相秘書官がこれに深く関与していたと言う。つまり、WH関係も事実上政府案件であった訳だ。上図のように、政府が推進してきた原発輸出案件は、トルコ以外にも、ベトナム、リトアニア、台湾、米国、英国とあるが、どれも頓挫あるいは難航している。

 安倍政権は、原発輸出を新幹線輸出とならぶ成長戦略として掲げ、首相自らセールスして来たが、原発輸出計画の全面的な頓挫・難航で、原発は時の流れに乗っていない政府の素人ビジネス?であったことが明白になった。また、安倍首相が自慢とするインドへの新幹線輸出受注は、業界では有難迷惑とか。つまり、インドのような高温の地域では、新幹線の実績がないからだと言う。

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https://wolf-log.com/archives/10480

 これらのインフラ輸出を政府で強力に推進しているのが、安倍首相側近中の側近で、写真の今井尚哉首相秘書官である。資源エネルギー庁次長から、2012年第一次安倍政権の秘書官に就任。原発再稼働を推進し、「一億総活躍社会」なるスローガンを考えた。叔父の今井善衛は元通産事務次官、同じく叔父の今井敬は元経団連会長で、今井秘書官は「影の首相」、「霞が関のサラブレッド」、「官邸のラスプーチン」とも呼ばれるそうだ。勿論、安倍首相の姻戚である。

 最後に余計なお世話だが一言追加。現在、残った唯一の政府輸出案件は英国の原発のみだが、1.5兆円の損失予想はいかにも大きい。経団連会長を出したばかりの日立は、政府との関係を悪くはしたくないだろうが、ここはキッパリ政府の素人ビジネスとは縁を切るべきと思うが? もしも、10年後も目が黒かったら、この記事を再度チェックして見よう。

2018年12月 5日 (水)

ドラレコ

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https://www.rbbtoday.com/article/2018/04/09/159638.html

 朝日によれば、昨年6月の東名トラック追突での夫妻死亡事故で、執拗に「あおり運転」をくりかえした福岡の男を、警察が昨年10月に逮捕し、その初公判が横浜で最近開かれた。同乗していた娘さんの証言で、直前のサービスエリアでの男との些細なトラブルが原因と分り、他の複数台の車のドラレコ記録を使って、犯人を割り出したと言う。

 それでドラレコ(写真一枚目)の存在が広く知られるようになり、その販売が急増中らしい。ネットで調べると、2017年上半期85万台の販売が、2018年上半期には165万台と確かに倍増している。それでも、普及率は意外にまだ低く、2018年1月現在で乗用車では約10%とか。ただ、流石にタクシーなどの業務用は79%もある。

 英会話のS校で、ドラレコ(ドライブレコーダー)は和製英語で、英語ではDashcamというと教わった。つまり、ダッシュボードのカメラである。価格は売れ筋で1万5千円程度だが、最近は広角の高級品が良く売れだしたらしい。記録時間はSDカードの容量できまり、約1-8時間程度だが、時間が過ぎると上書される。

 以前は書き換え容易であったこともあり、事故時の証拠としてはあまり使われなかったが、最近はGPS情報を加えたり、事故時前後の映像を別場所に自動記録して改竄を防ぐなど改良されて、警察も使うようになったらしい。いわば自動車のフライトレコーダーであり、速度違反のデータなども残るため、ドラレコを付けた車は安全運転するという思わぬ効果もあると。

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https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/209_meteorite

 ところで、世界各国でドラレコの普及率に関心を持って、ネットで調べたが良く分からない。販売台数から推定して、台湾や韓国は日本より遥かに普及しているらしいが、唯一、分かったのはロシアで、何とほとんどの車に装着されているとか。これはロシアの悲しい現実が背景にある。つまり、当たり屋が多いので自衛上証拠を準備するのだ。また、交通取り締まり警官が必ずと言っても良いほど賄賂を要求するし、車は当て逃げが普通だからーー。

 反面、ドラレコの台数が多いと、思わぬ大事故や大事件の記録が残りやすいと言う副産物?が得られる。写真2枚目は、ロシアに2013年墜落した隕石の写真。また、YouTubeでは、ロシアの酷い交通事故の沢山の記録がリアルに見られる。

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https://ameblo.jp/masashi9900/entry-12227372600.html

 また英語だが、「あおり運転」は何と言うのか英人先生に聞いて見たが、適当な英語は分からないと。ただ、運転中に頭にくるのを、road rageというから、多分、それが使えるのでは?との親切な回答であった。このroad rageをテーマにした映画で有名なものに、スピルバーグの「激突!」(写真3枚目、1971年)がある。

 平凡なセールスマンのデヴィッドがハイウェイで何気なく追い越した一台のタンクローリー。だがその直後、タンク・ローリーはデヴィッドに迫り、また前方をふさぐのだった。デヴィッドは再び抜き返し、その距離を広げてガソリン・スタンドへ。すると間もなく、タンク・ローリーがまたしても姿を現わし、デヴィッドを煽りにかかる。それから幾度となく命の危険にさらされ、追いつめられていくデヴィッド。ついには車が故障してしまい、窮地に立たされるのだが…。

 今から思えば、単純なテーマなのにこれほどハラハラドキドキした映画も珍しい。1971年当時は、まだ若いスピルバーグの名も知らなかったと思うが、エンディング含めて流石にスピルバーグよと今更感心。ただし、英語の映画タイトルは「Duel (決闘)」である

2018年12月 3日 (月)

G20サミット

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https://www.mofa.go.jp/mofaj/ecm/ec/page6_000231.html

 ブエノスアイレスでのG20サミットも終わって、保護主義を巡っての米国の後ろ向き姿勢が、再度共同宣言のネックになったり、米中トップ会談で貿易戦争が一時休戦したり、外交の場としてニュースが飛びかった。

 ちょっと見難いが、おサルさんと上のG20首脳集合写真を見て、やはりサウジアラビアのムハンマド皇太子と、トルコのエルドアン大統領は、離れ離れに立っているねなどと話したが、この写真の立ち位置について興味を持ったのでネットで調べた。

 G7などでの写真の立ち位置は、結構、揉めるので、主催者の事務方は念入りに事前に順番を決めるらしい。真中は、当然主催国の首脳となるが、就任の古い順に並ぶのが通例とか。今回のG20では、真中はアルゼンチンのマクリ大統領だが、向かって左にG7の国が並び、右他は新興国である。

 ところが、ドイツのメルケル首相の専用機が故障して会議に間に合わなかったので、日本の安倍首相が先進国の一番目となり、続いてアメリカのトランプ大統領、フランスのマクロン大統領、イギリスのメイ首相の順となったそうだ。一方、新興国サイドは、中国の習近平主席、シンガポールのシェンロン首相、ロシアのプーチン大統領の順だが、中国語とロシア語が堪能なシェンロン首相を、中ロの間に入れたという説もあると。

 安倍首相も真中に写っただけではなく、日米、日中、日ロ、日仏、日印米と、トップ会談を行ったのだ。結果はともあれ、第3のGDP大国ライクの格好はついたかも。なお、知らなかったが、G20サミットの正式名称は、「金融世界経済に関する首脳会合」だが、もともと、1999年に始まった20か国財務相・中央銀行総裁会議が始まりで、リーマンショックの2008年以降、首脳も参加するようになったとか。

 なお、参加20か国の2015年のGDP(兆ドル)を調べると、

  G7メンバー(34.7)=米17.9 日4.1 独3.4 英2.8 仏2.4 伊1.8

               加1.6

  旧G8メンバー(1.3)=露1.3

  EU=G7以外のEUメンバー(5.8)=(スペイン1.2 オーストリア0.7

                        スイス0.7、---)

  新興国11か国(21.8)=中11.0 印2.1 ブラジル1.8 韓1.4 豪1.2

           メキシコ1.1 インドネシア0.9 トルコ0.7 

           サウジ07 アルゼンチン0.6 南ア0.3

 G20合計のGDPは62.9となり、全世界73.2の86%を占めることが分る。

 ところで、サミットは、もともと、1975年にフランスのジスカール・デスタン大統領が、工業化した主要5か国首脳(米、日、独、英、仏)を招いて開催したG5がルーツ。これにイタリアが怪しからんと会議に殴り込みをかけ、G6となったそうだ。さらに、1976年カナダを加えてG7となり、1998年以降、ロシアが参加してG8が誕生。ところが、ロシアのウクライナやクリミアの軍事介入の結果、2014年以降、再びG7となった。元来、ロシアはGDPでも韓国に及ばず、先進経済国と言うより、G20の新興国の範疇が相応しかったかも。

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