2019年9月21日 (土)

恐竜

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https://dino2019.jp/ticket.html

 学士会午餐会で、真部真国立科学博物館ディレクターによる「恐竜博2019:恐竜学の最前線と近未来をさぐる」という講演を聴いた。折から上野の国立科学博物館で「恐竜博2019」を開催中で、そのPRを兼ねて展示物の紹介が主である。なお、講師の父親はイラストレーターの真部博氏とか。

 写真一枚目は展示会記念の各種フィギュアだが、講演のスタートはクイズで、例えばティラノサウルス(⑤下中央)は、どこを見れば恐竜だとわかる? ア)歯、イ)腰、ウ)前足の中でどれかを聴衆に手を上げさせたが、答えはイ)腰である。恐竜は直立する爬虫類で、大腿骨と関節する骨盤の深いくぼみの中央が穴で貫通し、膝を伸ばした高速の二足歩行が可能であり、両足の足跡は一本筋である。これが生物界の頂点に長く立てた秘密らしい。

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https://twitter.com/satoshikawasaki/status/873918701078171648

 次のクイズは首長竜(写真2枚目)は恐竜か? 答えはよく間違えられるが、首長竜は恐竜ではない海生動物で、恐竜はあくまで陸生動物である。

 1969年、エール大のジョン・オストロム教授が発見したディノニクス(写真1枚目③上右)が命名されたが、これがその後の恐竜学に与えたインパクトは大きく、今回の展示もその50周年記念である。鳥のような鋭いかぎ爪を持ち(鳥類の恐竜起源説)、従来変温と考えられていた恐竜は恒温動物であり、知能が高くて群れで狩りをし、長い硬直した尻尾で運動を制御することなどが分かったという。1996年シノサウロプテリクス(羽毛恐竜)が発見され、腕の関節が鳥と似ていることや、翼をもつ恐竜の発見などから、鳥類の恐竜起源はほぼ確からしい。

 3番目のクイズは、6600万年まえ大隕石落下による地球寒冷化(陸で摂氏28度、海で11度低下)と、その後の2年間の太陽光遮断で光合成ができず、恐竜など大型種が絶滅したさい、鳥類が生き残ったのは何故? ア)個体が小さかったから、イ)恒温動物だったから、ウ)肉食だったから。答えはア)の小型だったからだが、他に、くちばしを使って種子を割って食べる能力があったから、歯を生やさないことで卵の中でのふ化期間を短縮できたからなど、様々な説もあるとか。

 4番目のクイズは既に学名が付いている恐竜の数は? ア)1000種、イ)10000種、ウ)100000種で、答えはア)で1030種だが、未だに全く全貌を掴み切っていないとか。恐竜は小学生の間に人気が高く、講演にいくと必ず男の子からは、「将来、恐竜学者になりたいが、その頃もう研究しつくされているのでは?」。女の子からは、「だいたい恐竜の研究でご飯が食べられますか?」--ウーン鋭い!

 ところで、今朝の朝日のBEに「むかわ竜」(写真1枚目②上中央)が特集されている。2003年に北海道の化石愛好家によって発見されたが、首長竜とされて8年間放置された。たまたま、北大に就任した日本人で初めて恐竜で博士号をとった小林快次教授の目に留まり、新種であることが分って大騒ぎとなり、大規模な発掘作業の結果、全長8mの恐竜の骨格の80%以上の骨222個が発見された。これは、世界的な大発見であり、今月、学名カムイサウルス・ジャポニクスが命名されたそうだ。「カムイ」はアイヌ語で「神」を表す。

 

 

 

 

 

2019年9月16日 (月)

マラソン・グランド・チャンピオンシップ(MGC)

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https://www.ehime-np.co.jp/article/ky201909150082600010

 久しぶりにマラソンの実況を見た。以前はマラソンは人生レースを見るような気がしてかかさず放送は見ていたが、見なくなってから久しい。多分、アフリカ勢が勝ちすぎて、観るのが嫌になったのかも知れない。日本のオリンピック代表を一発で選ぶ初の試みであるMGCには外国人は出ない。「チコちゃん」に出た増田明美は、MGCは瀬古利彦の唯一の成果と冷やかしていたが、従来、代表選定方法でもめてきたのに比べれば、同時一発勝負で公平と言えようか。また、本番と同じ場所で似た時期にMGCを開催するのは、記録よりオリンピックで勝てる選手を選ぶのに合理的であろう。

 決められたMGC出場資格をクリアした男子30人と女子10人が出場したが、本番さながらのリハーサルのようで結構盛り上がったようだ。写真の男女4人(左上男子1位中村匠吾、左下同2位服部勇馬、右上女子1位前田穂南、右下同2位鈴木亜由子)がまず代表に選ばれた。また、男子3位の大迫傑と女子3位の小原玲は、今後の2020年4月末までの指定大会で、基準記録(男子2時間5分49秒、女子2時間22分22秒)以内の選手が出なかった場合は、代表となる仕組み。

 下馬評では、男子は4強と言われる大迫(日本記録保持者)、設楽悠太(前日本記録保持者)、井上大仁(日本歴代5位)、服部(日本歴代8位)の4人の争いと見られていたが、設楽は前半飛ばしすぎて後半失速した。下馬評に上がっていなかったが優勝した中村は、30度という暑さに強いのが幸いしたという。

 一方、女子の事前人気は、鈴木、前田、松田瑞生、小原の順で、23歳と若く手足がモデルのように長い前田が、2位と4分差のぶっちぎり優勝となり、ほぼ予想に近い結果になった。なお、小原は3年前のリオ代表決定を1秒差で涙をのんだが、今回も「またやってしまった」と本人の弁。4秒差で3位となったのだが、今回は代表の可能性は大いにある。

 思い返せば、過去、日本のマラソンは2000年シドニー・オリンピックの高橋尚子の金メダル、2004年アテネでの野口みずきの金メダルと輝かやかしい歴史がある。だが、現実は厳しい。2018年の世界のトップ100人に入ったのは、男子では大迫の22位(2時間5分50秒)を最高に7人、女子は松田の24位(2時間22分23秒)以下7人しかいない。しかも記録は世界トップクラスと男女とも4分以上も開いているのだ。

 国別でみると、男子はトップ100傑のうち、実にケニア53名、エチオピア26名であり、日本7、バーレーン3、モロッコ2が続き、あと9か国が1名ずつという有様。女子も似た感じで、エチオピア49、ケニア24、日本7、バーレーン6、アメリカ5、オーストラリア2、残り7か国が1である。まあ、アフリカ勢を除けば、意外に日本はそれでもまだ世界で頑張っている感じか

 

 

2019年9月13日 (金)

「知の体力」と「問う力」

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https://www.shinchosha.co.jp/writer/4469/

 学士会の夕食会で、永田和宏京都産業大学タンパク質動態研究所長(写真一枚目)による「知の体力と問う力」という講演を聴いた。永田氏は京都大学名誉教授で細胞生物学者として著名だが、一般の人に知られているのは、歌人で朝日歌壇の選者の方であろうか。もっとも、ご本人によれば、与謝野晶子以来と言われた、9年前に亡くなった歌人の奥様、河野裕子さん(写真2枚目)の方が名が通っているとか。この3つの顔のどれが今日の話かなと思ったが、ほとんどはどれでもない「教育論」のお話であった。

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https://www.eventscramble.jp/e/kawano/2013_publish

 現在の初等教育の主眼は「学習」、つまり、学んで習得すること。必ず一つある正解を早く発見し、それを応用することであり、先生が教えることは正しいことである。皆が同じことを学び落ちこぼれを作らないようにする。一方、大学は「学問」が主眼で、学んで問い直すところである。如何に正しく答えられるかではなく、如何に問うことができ、その問を如何に長続きできるかである。

 大学の研究では、答えが一つの問題は社会には存在しないことを教える。社会に出れば誰も正解を教えてくれない。想定外のことに対処できる力「知の体力」をつけさせる。教科書に載っていることは教えない。何がまだ分かっていないのかに気が付かせる。知識が学問につながるには、「驚き」と「感動」が重要。

 例を挙げると、人間の細胞のサイズは10ミクロンだが、一人あたり60兆個(最近は30兆個)もあるので、一列に並べると地球を15周もする。細胞あたりのDNAの長さは1.8mあるが、これを繋ぐと何と地球と太陽を200往復もするのだ。受精したときはたった一個の細胞が分裂を繰り返して、このような天文学的な数字になるのはまさに「驚き」と「感動」である。

 教えられたことは、果たして正しいのか疑うことが重要。役に立たないことを知るのも重要。上記の一人当たりの細胞数は、長い間、60兆個と信じられてきたが、最近、本当かと計算しなおす人がでて、今年30兆個に修正されたという。奥村晃作の歌に「次々と走り過ぎ行く自動車の運転する人みな前を向く」というのがあるが、こんな変な歌も「そうだよな、気がつかなかったなあ」と思う人は心豊かな人ではある。

 知は金さえ払えば無条件に与えてよいものか? 相手が知りたいと思うときのみ教えるべき。本は安く買えるが、著者の一生の努力に対するリスペクトがないがしろになっている。本を読むことで、自分の無知を発見し、自分を世界の中で相対化するのが重要。

 京大の物理で素粒子論を専攻したが物理の落ちこぼれである。ただ、湯川博士の最後の講義を聴いたがそれがどこかで自分の自信に繋がっている。三重苦にあったが、それは70年大学紛争、短歌、恋人(河野)である。当時の河野の歌に「たとへば君ガサッと落葉すくふやうに私をさらって行ってはくれぬか」。自分の当時の歌「きみに逢う以前のぼくに逢いたくて海へのバスに揺られていたり」。河野が自分を詠んだ歌は500首、逆は450首に及ぶと。森永乳業に就職してバイオに打ち込んだが、29歳の秋に3歳の子がいるのに無給で京大に転職した。

 「二足の草鞋」を穿いたが、岩波新書で理系と文系の両分野で本を出した人は他にいないそうだ。長い間、この道一筋の美学に後ろめたさを感じてきたが、50歳を過ぎたころから「二刀流」であるとして吹っ切れた。自分の仕事と同様に、他人の仕事が面白いと思うか? 質問が出来るように人の話を聴けるか? 可能性があれば、最も面白い可能性があるものを選ぶか? 自分のいる場所以外に世界があると思うか?--世界の優れた科学者は例外なく面白い。互いに信頼し尊敬できる仲間との出会いがうれしい。

 

 

2019年9月11日 (水)

ガーンジー島の読書会の秘密

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https://dramanavi.net/movie/news/2019/08/post-438.php

 日比谷のTOHOシネマズシャンテで、「ガーンジー島の読書会の秘密」(2018仏・英)という一風変わったミステリー映画を見た。例の英語通信教育の一環で、東京では2館しか上映していないが、映画ファンは実に多いもので、火曜の午後と言うのに満員である。映画の英語名は、The Guernsey Literary and Potato Peel Pie Societyという舌を噛みそうな長い名前。

 1946年、第二次世界大戦が終わったばかりのロンドン。作家のジュリエット(写真左、リリー・ジェームズ)は、以前彼女が古書店に売った本を入手したというガーンジー島に住むドーシー(写真右、ミキール・ハースマン)から手紙を貰う。手紙には、彼が所属している「読書とポテトピールパイの会」のことや、戦時中ナチス・ドイツに占領された唯一の島で、その読書会と、会の創始者のエリザベスという女性の存在が、心の支えになっていたというエピソードが綴られていた。

 読書会とエリザベスに興味を持ったジュリエットは、ガーンジー島の読書会を訪れるが、そこにエリザベスの姿はなかった。やがて、ジュリエットは読書会には重大な秘密があり、それはエリザベスの不在の理由と関係していることに気づくがーー。ガーンジー島の数奇な歴史をたどりながら、メンバーに隠された謎を解いていくという独創的なヒューマン・ミステリー仕立て。

 ジュリエットは本の素晴らしさを再認識し、自分の人生を見つめなおす。勿論、珍しい島の自然風景とロマンスのおまけつき。ストーリーは実話ベースで一種のドキュメンタリーであり、結果は道具立てで予想されるおどろおどろしい所はなく極めて地味である。全てがハイレベルの映画。

 ちなみに、ガーンジー島は、イギリス海峡のチャンネル諸島に属するイギリス王室の属領。昔はフランスと地続きであったフランスにごく近い島。1939-1945年にドイツに占領されたが、現在は外交と国防は英国に依存するものの、その他は高度な自治権を持つ。タックス・ヘイブンの地としても有名で、多数のオフショア金融センターがあるという。

 

 

2019年9月 8日 (日)

コレグジット

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app.f.cocolog-nifty.com/cms/blogs/2028138/entries/new

 英国のEU離脱のブレグジット(BREXIT)ならぬ「コレグジット」(KOREXIT)なる言葉がネットで流行っている。韓国の西側陣営からの離脱の動きを指し、先月の韓国によるGSOMIA(日韓軍事情報包括保護協定)廃止で、現実味を帯びてきた。

 ただ、韓国ないでも青瓦台(大統領府)と軍部・外交部門の間で、GSOMIAへの対応で鋭い対立があったとか。現に韓国国会で防衛大臣が「GSOMIA廃止で恩恵を受ける国は?」と質問され、正直に「北朝鮮、中国、ロシア」と答弁して、首相から公衆の前でこっぴどく叱責されたらしい。

 先月の15日、文大統領は日本植民地支配からの解放記念式典(写真)で、遅くとも2045年までには朝鮮半島の南北統一をはたし、経済面で日本を凌ぐとした。また、2032年にソウルと平壌でオリンピックを共同主催するとぶち上げた。

 この文左派政権のコレグジットの動きにアメリカは警戒し、トランプ米大統領の出費節減意向もあって、韓国からの米軍撤収の検討が進んでいるとのうわさがある。米韓共同の軍事演習を行っているが、実戦訓練に韓国兵はまったく意欲がなく、机上のシミュレーション演習が主体とか。

 過去、南ベトナム政権に愛想をつかしたアメリカは、突然、サイゴンから引き上げた経緯もあり、もし米軍が韓国から引き上げて、北朝鮮軍がソウルに進駐でもすれば、100-500万人の韓国難民が日本に押し寄せるという恐ろしい計算までする人がいる。

 根拠は1948年の済州島事件で、赤化を恐れた韓国が無頼漢などを使って島民3万人を虐殺したが、30万人島民のうち約20万人が日本へ逃れた。現在の在日韓国人約40万人のかなりが済州島出身者とか。ちなみに、在日が一番多いのは大阪府の約11万人、次いで東京都の10万人、兵庫県の4万人、神奈川県の3万人であり、大都市に集まって暮らしている。

 

 

2019年9月 6日 (金)

東京の戦後裏面史

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https://www.amazon.co.jp/ふたつのオリンピック-東京1964-2020-ロバート・ホワイティング/dp/4044002185

 近くの本屋で「ふたつのオリンピック 東京1964/2020」(ロバート・ホワイティング著、写真一枚目)を、面白そうだと思って何気なく買ったが読んで驚いた。東京に60年近く住んだアメリカ人のいわば自叙伝だが、登場人物は全て超有名人であり、その内容は公表して良いのかなとも思われるように全てがドギツイ。もっとも、ウサギさんは元来週刊誌情報などに疎いから、こんなのは皆知ってる話だよと言う事かも知れないが。

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https://www.scoopnest.com/user/mitsuya_niwa/853894230581760000-fa

 著者のロバート・ホワイティング(写真2枚目)は、1943年、アメリカ生まれの田舎育ち。高卒後米空軍に入り、1962年来日し府中基地で電子諜報に携わる。毎週末は都心に繰り出し東京の夜を満喫した。除隊後は上智大学で政治学を専攻し、英会話学校、出版社勤務などを経て、日米の文化をテーマとした執筆活動を開始。1977年に「菊とバット」、1990年に「和をもって日本となす」がベストセラーとなる。「東京アンダーワールド」「イチロー革命」など多数の著作があり、知らなかったがテレビでも結構知られた外人とか。特にプロ野球の助っ人外人のルポで知られ、スポーツ紙の常連のライターで日米野球の比較では右に出る人はないらしい。また、ヤクザや芸能人、政治家、マスコミ筋の情報にも詳しい。

 「ふたつのオリンピック」は、オリンピックに名を借りた東京の戦後裏面史である。勿論、自身の経験に基づくドキュメンタリーで、アメリカ人独特の情報過多ともいえるほどの懇切丁寧な米国読者向けの説明がつく。一方、かっての朝日ジャーナル誌かとまごうような俯瞰的な高度な日米文化比較論が展開されるかと思うと、急に具体論に入れば週刊ポスト顔負けのセックスや暴力暴露記事になったりする。ともかく、600ページを読むのに面白いが正直疲れた感じ。

 例えば、力道山は韓国系ヤクザの親分とつるんで、東京でライバルのバーが開店すると、よく酔ったふりの大喧嘩で店を滅茶苦茶にしたが、警察沙汰にはならなかった。バブルのころ、エリザベス・テーラーが銀座で泊まったホテルは、一泊65万円だったが、バブルがはじけてホテルは倒産した。野茂がアメリカに渡ったのは、監督の厳しいシゴキを逃れるためであったーー。きりがないので個々の紹介は止める。

 最後に、意外に読売新聞の渡辺恒雄との関係がほうぼうに登場するのに気が付いた。合わせても全体の200分の1位のページ数であるが、著者がまだ若い英会話教師のころ、渡辺の英語家庭教師をしたらしい。渡辺は当時の佐藤栄作首相が大嫌いで、攻撃記事を年中書いたので、たまりかねた佐藤の妻が金を家に持って挨拶にきたらしいが、渡辺の妻は受け取らなかった。だが、読売の何かの事業の政府認可が必要となり、渡辺をワシントン支局に飛ばす条件で読売は折り合った。そこで急遽英会話が必要になったのだ。渡辺の話では、池田勇人首相が喉頭がんで喋れなくなった際、次期首相を指名した紙には、河野一郎と書いてあったが、この紙は消え失せ、大金がばらまかれて佐藤栄作と書いた紙が現れたと。

 渡辺は、東大学生のころは共産党員だったが、読売に入社するとき転向して保守派になった。だが、天皇は大きらいで、皇居は駐車場にすべしと年中言っていたとだが、その後渡辺と著者の良い関係は暗転する。東京ドームの入場者数は、巨人はいつも満員で5万6千人と発表するが、著者は立ち見を入れても4万7千人であることすっぱ抜いた。怒った渡辺は著者をドームの出入り禁止にしたが、怒った理由はウソを暴いたことではなく、その情報をライバル朝日に流したことだったと。

 松井秀喜が大リーグから帰国したとき、渡辺は松井を巨人の監督にすべく、国民栄誉賞の授与を画策した。安倍首相も了解したが、松井が先輩の長嶋茂雄を差し置いて受賞はできないと辞退した。困った渡辺は長嶋と松井の同時授賞にしたと。

 

 

 

 

2019年9月 4日 (水)

ラズパイ

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https://www.fabshop.jp/raspberrypi/rpi/

  「ラズパイ」と聞いて、はてパイの一種だったかなと思う人も多いかもしれない。かく言うウサギさんも知らなかったが、昨日の日経産業電子版によれば、写真のような「5ドルコンピュータ」の一種とか。5ドルと知って馬鹿にしてはいけない。GPUなど相当な計算能力と、入出力やネットとのインターフェース、LINUXのOSなどが使える立派なボードコンピュータである。

 2012年に英国のRaspberry Pi Foundationが教育用に開発したもので、小学4年のウシさんのロボット教室などの教材かもしれない。日経産業によれば、物をインターネットに繋ぐIOTの流れに乗って、爆発的にこれが産業用に売れて居ると。さすがに産業用の売れ筋価格は55ドル近辺らしいが、例えば防犯カメラでは、人物が映った時だけ情報をサーバに送るとかすれば、万事効率的である。つまり、ネットの端末側で大半の処理をしてしまうのだ。

 このラズパイのAIソフト開発は日本のベンチャーなどが得意で、珍しくグーグルより先行しているそうだ。結構高度な画像AI処理ができ、防犯カメラ以外にレジなし店舗カメラ、メロン栽培、格安ロケットなどへの用途開発が進んでいる様子。IOTともなると、インフラ・工場・店舗・物流・病院・農場・家庭などにそれこそ無限の潜在需要がある。ラズパイは既に2700万台世界で出荷しているが、シングルボード・コンピュータの世界のマーケットサイズは年680億円で、ラズパイは30%のシェアがあると。

 何故、こんなにラズパイが流行るのか? 一つは心臓部のマイコンは、ARM社仕様でRISCと言って命令数が少なく、低消費電力の優れものでIOT端末用にピッタリである。なお、英国ARM社は先年ソフトバンクの孫会長が、3兆円以上出して買収したので有名になったところ。ソフトも設計仕様がオープンで開発しやすいらしい。

 

 

 

2019年9月 1日 (日)

日本病

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https://dot.asahi.com/wa/2017100500015.html

 今朝の日経の英FT(ファイナンシャルタイムズ)版は、「世界に広がる日本病 投資の不安材料に」と報じている。かっては「英国病」というのが流行ったが、今は「日本病」である。一枚目の写真は同趣旨の2017年夏の英International Economy誌の表紙で、日の丸は正に病んでいて、「日本病は世界に蔓延するか」とある。

 FTの記事によれば、世界に不況の影が忍び寄っているが、投資家やアナリストが真に恐れているのは、もっと深刻な構造的な変化だ。つまり世界経済が「日本化」に飲み込まれることだとしている。日本は30年近くもデフレや低成長と格闘し続けている。大規模な金融緩和を続けるが効果は空しく、政府債務が膨れ上がるなかで、国債金利は低下している。

 世界の国債の30%はマイナス金利で、その半分は日本国債である。欧州も総崩れで、唯一プラス金利国債なのは米国のみ。全世界で取引可能な投資適格債の95%は米国債であり、サマーズ元米財務長官の話では、「ブラックホール金融経済、つまり金利がゼロに張り付き、その状態を脱する見通しが立たないとの日本や欧州経済への見方が市場では定着している。両市場では、ゼロもしくはマイナス金利が1世代以上続くであろう。一度でも景気後退が起これば、アメリカもその仲間入りする」。日本はここ10年の株式利回りが、国債金利を下回ったので、「日本化」は正に世界の投資家にとっての悪夢である。

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https://spc.jst.go.jp/experiences/rondan/nr16_008.html

 話は変わるが、先日、高校時代の仲間3人が集まった時、英国病の話が出た。ウサギさんも1987年にロンドンに出張したとき、ホテルの効率の悪さに呆れ、「英国は確かに病んでいる」などと、今から思えばちと生意気な記録を残している。ネットで調べると、イギリスは戦後に社会主義的な政策をとり、基幹産業の国有化、各種の規制強化、「揺り篭から墓場まで」の社会保障重視などが相まって、1960年代から経済が停滞し失業が増え、「欧州の病人」などと呼ばれた。だが、1980年代にサッチャーが、国営企業の民営化、規制緩和などの自由化政策を進め、北海油田の原油輸出などもあって経済は上向きに転じ、2001年には「英国病完治宣言」をした。

 その病人英国のここ30年のGDP成長率を調べると4.9倍で、日本はこの間わずか1.5倍であり、病人が入れ替わったのが明快である。なお、アメリカは4.1倍、韓国は17.8倍、中国は75倍であり、韓国や中国に日本が軽く扱われるのも残念ながらもっともか。上図は1990-2014年の日米中のGDP推移を示す。

 上記の3人の真面目な高校同窓生と、なぜ日本は30年間も停滞したのかと議論したが、2人からは「だから何が困っている?」ときた。つまり日本病には自覚症状がないのだ。問題は外国との比較であって、国民は政府の景気は回復しつつあるようだなどの巧みな発表に騙され続けてきた?きらいもある。

 藤巻参議院議員(維新の会、元モルガン銀行日本代表)によれば、「日本病の原因は、日本は実は世界最大の社会主義国家で、規制が強く、国民皆保険など福祉過剰の重い政府のため」となる。現に、イギリスは社会主義政策をやめ、中国は資本主義経済をとりいれたので高成長に転じたと。どう思う?

 

2019年8月30日 (金)

ラニアケア

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https://ameblo.jp/unleash-rie/entry-12447157257.html

 藪から棒だが、「ラニアケア」と聞いて何物か分かった人は相当な物知りであろう。2014年に発見された、我らの天の川銀河が所属する超巨大銀河団(写真)のことである。発見者の一人はハワイ天文台の研究者で、ハワイ語で「無限の天空」という意味とか。昨夜のNHKBSプレミアム「コズミックフロントNEXT」で仕入れた知識。

 もともと、2億光年の遠くにとんでもなく大きな力で銀河団を引っ張る「グレート・アトラクター」と言う重力源が発見され、それを追っているうちに「ラニアケア」を見つけたらしい。10万個もの銀河が川のように流れて吸い寄せられていて、天の川銀河も10万個の一つである。美しい火の鳥は5億光年の大きさで、我らは写真の左下の赤点にちょこっと位置する感じ。「ラニアケア」の他にも、「ペルセウス座・うお座超銀河団」、「かみのけ座超銀河団」、「シャプレー超銀河団」などの存在が確認されていて、もっと広い範囲の宇宙の地図つくりが進んでいると。

 ここで「星の数」のお浚いをすると、天の川銀河には2000億個もの太陽のような恒星があり、天の川銀河はさらに他の1000個以上の銀河とで「おとめ座銀河団」をつくる。おとめ座銀河団は、さらに30個以上で「ラニケニア超銀河団」を成すが、驚くことに宇宙は広大無辺で、「ラニアケア」は全宇宙の100万分の一を占める規模とか。

 以下はネット情報だが、以前は全宇宙は2000億個の銀河からなるとされてきたが、最近の研究ではこれは観測できる範囲のことで、見えない宇宙を含めると2兆個も銀河がある。つまり、太陽のような恒星は、2000億の2兆倍も存在することになる。まさに統計的には何があってもおかしくないべらぼうな数字ではある。

 

 

2019年8月26日 (月)

原三渓の美術

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https://iwalkedblog.com/?p=36353

 久しぶりに横浜美術館で「原三渓の美術」展を見た。キャッチが他に沢山付くーー伝説の大コレクション。幻の至宝、横浜に里帰り。生誕150年・没後80年記念。横浜美術館開館30周年記念ーーこれらでだいたいブログの内容は尽きている。

 先日のNHK日曜美術館でも「原三渓、美の理想郷を追い求めた男」との特集を放送したーー秀吉ゆかりのお堂や三重塔。横浜に古い名建築を集めた知られざる広大な庭園がある。5000点に及ぶ美術品を集めた、大都市の中心地にある大邸宅云々。

 三渓園(写真一枚目)は、我々横浜市民は良く知っているが、全国級の名所としては、中華街・元町・みなとみらいには及ばないかも。NHKに「知られざる大庭園」などと言われるのは、本牧は足場が若干悪いせいか。もっとも、集めた美術品は戦後に横浜市の管理となったが、全国にバラバラに散ってしまい、今回、初めての再集合らしいから仕方がないか。

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https://shae-bear.com/archives/4959

 ご承知のように、三渓園は原三渓(富太郎)(1868-1939 写真2枚目右)が造園した。三渓は岐阜県出身で、東京専門学校(現早稲田大)を出て、跡見女学院で歴史を教えているとき、横浜の豪商原善三郎の孫娘の屋寿(写真2枚目左)と知り合い婿養子となった。その後、生糸貿易で巨額の財を成し、世界遺産の富岡製糸場を経営するなど製糸業にまで手を広げ、横浜興信銀行(現横浜銀行)頭取にまでなる。

 古美術コレクター、茶人、下村観山ら芸術家のパトロンで、自らも書画をよくしたアーティストでもあり、インドの詩人タゴールや、文化人の和辻哲郎や夏目漱石らとも親交があった。関東大震災後には、横浜の復興に私財を投じ、以降、美術品の購入はパッタリ止まったという。

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http://izucul.cocolog-nifty.com/balance/2005/07/post_0df9.html

 今回、国宝6点、重要文化財19点を含む三渓旧蔵の美術品や茶道具など150件を展示。目玉は井上馨から巨額を払って買ったという国宝「孔雀明王像」(写真3枚目、国立博物館蔵)だが、展示期間外とかで見られず。古美術や茶道具は正直ウサギさんの理解を超えているが、パトロンとしての下村観山、菱田春草、横山大観、安田靫彦、小林古径、前田青邨などの作品は親しみやすい。

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